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地球温暖化の原因と環境問題記事2
石見銀山遺跡と周辺景観 諮問機関がユネスコに「世界文化遺産への登録延期」を勧告
世界遺産委員会の諮問機関である国際記念物遺跡会議(イコモス 注1)がユネスコ世界遺産センターに、「日本が推薦している”石見銀山遺跡とその文化的景観”の世界文化遺産への登録は、記載延期が妥当」と評価・勧告していたことが、2007年5月12日までに明らかになった。
石見銀山は戦国時代から近代まで稼業した島根県の鉱山で、16~17世紀には同銀山で産出された良質の銀が海外にも大量に輸出された。世界遺産の推薦対象になっているのは「銀鉱山跡と鉱山町」、「港と港町」、「街道」を含む島根県大田市、温泉津町、仁摩町にまたがる地域。
今回のイコモスの評価・勧告は、日本がユネスコ世界遺産センターに提出した推薦書の記述に関して、(1)「東西の文明交流の歴史に多大な影響を与えた鉱山遺跡」であることを証明する詳細な物証が示されていない、(2)「独特の精錬技術や優れた運営形態によって16世紀に大量で良質の銀生産に成功した」と説明している点について追加的な調査研究が必要、(3)採掘活動がどのように顕著な景観を形成したのか明らかにする調査研究が必要、(4)国が文化財に指定・選定している「街道」、「鉱山町」、「港町」の範囲が不十分、(5)日本以外のアジア地域の他の鉱山遺跡との比較研究に関する情報が不十分--と厳しく指摘している。
「世界遺産一覧表」への登録の可否は、イコモスの評価・勧告にもとづきつつも、最終的には07年6月23日からニュージーランドで開催される「第31回世界遺産委員会」で決定されることとなっているため、日本政府は、同委員会の場で委員国に理解を得られるよう、評価・勧告内容の分析を踏まえた努力を続けたいとしている。【外務省】
(注1)イコモスは、建築遺産・考古学的遺産保全のための理論、方法論、科学技術の応用を推進することを目的として1965年に設立された非政府機関で、フランス・パリに本部をおいている。世界自然遺産における世界自然保護連合(IUCN)同様、世界文化遺産の調査・評価を担当する諮問機関としての役目も担っている。
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化学物質の環境リスク考える小冊子シリーズ 「洗剤と化学物質」編のe-ラーニング版提供開始
環境省は、身近な場所から排出される化学物質の環境リスクや、その低減に向けての取組みを考える小冊子シリーズ「かんたん化学物質ガイド」のうち、「洗剤と化学物質」編の「e-ラーニング版」の提供を、平成19年5月14日から開始した。
「かんたん化学物質ガイド」e-ラーニング版は、小冊子版ガイドに掲載した内容をインターネット上で楽しみながら学べるよう、音声・動画付きで再構成したもの。これまでに、「わたしたちの生活と化学物質」編や「乗り物と化学物質」編のがe-ラーニング版が作成されている。
「洗剤と化学物質」編のe-ラーニング版は、(1)洗剤が汚れを落とす仕組みや石けんと合成洗剤の違い、(2)洗剤による水中生物への影響や家庭からの排水による環境への影響、(3)洗剤の人体への影響、(4)環境リスクを低減する洗剤の上手な使い方--などの内容を、博士と2人の子どもたちによる会話形式で、ゲームやアニメーションを交えながら紹介している。
e-ラーニング独自の工夫としては、各編の学習の成果をクイズに答えることでチェックできる「クイズに挑戦!」のコーナーを設置。このコーナーで一定数以上のクイズに正解した場合には、特典として、オリジナル壁紙などがダウンロードできることになっている。
環境省は今後も引き続き、「かんたん化学物質ガイド」の小冊子版、e-ラーニング版続編を順次作成・公表していく予定
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19年度「瀬戸内海環境保全月間」ポスター入選作品を発表
環境省と(社)瀬戸内海環境保全協会は、一般公募を行っていた「瀬戸内海環境保全月間」ポスターの平成19年度入選作品を、19年5月14日付けで発表した。
同省は、国民一人ひとりに、瀬戸内海の環境保全についての理解と認識を深めてもらうことを目的に、6月を「瀬戸内海環境保全月間」として設定し、環境フェア、自然観察会などさまざまなイベントを実施している。
今回の応募総数は312点(子供部門60点、一般部門252点)で、この中から最優秀賞(環境大臣賞)として、鹿児島県鹿児島市の主婦・双田泰子さん(37歳)の作品が選ばれた。この作品は「瀬戸内海環境保全月間」の普及・啓発用ポスターとして使用される。
また、子供部門の優秀賞に徳島県吉野川市立鴨島小学校4年生の柏谷(かしたに)浩平くんの作品が、一般部門の優秀賞に大阪府豊中市の自営業・坂上大介さん(30歳)の作品が選ばれたほか、子供部門で4点、一般部門で3点の佳作が決定した。
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国際環境シンポ「低炭素社会への道筋~世界環境デーを迎えて」を開催
政府が進める地球温暖化防止のための国民運動「チーム・マイナス6%」事務局、英国大使館、国連広報センターは、2007年6月5日の世界環境デーに、東京・丸の内の丸ビルホールで、国際環境シンポジウム「低炭素社会への道筋~世界環境デーを迎えて~」を開催する。時間は16時30分から19時30分までの予定。
世界環境デーは、1972年6月5日にスウェーデンのストックホルムで「国連人間環境会議」が開催されたことにちなみ、国連が定めた記念日。世界各国で環境問題を考え、行動するためのイベントが開催される日になっており、日本も環境基本法上でこの日を「環境の日」と定めている。
今回のシンポジウムは、「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」第4次評価報告書の各作業部会報告の内容、温暖化をめぐる世界の動向などを参加者に提供し、低炭素社会への道筋を探ることが目的。
プログラムはまだ未定だが、若林環境大臣、駐日英国大使のグレアム・フライ氏、国連広報センター所長の幸田シャーミン氏、(独)国立環境研究所参与の西岡秀三氏、世界銀行上級科学顧問で前IPCC議長のロバート・ワトソン氏が参加予定。また、国連環境計画事務局長のアヒム・スタイナー氏もVTRによる参加を予定している。
参加希望者は、件名を『「低炭素社会への道筋」参加申込』とし、氏名、住所、連絡先(電話番号、FAX番号、電子メールアドレス)、勤務先、部署名を記入した電子メールにより、07年5月28日(23時必着)までに申し込むことが必要。宛先はチーム・マイナス6%運営事務局(電子メールアドレス:info@team-6.net)。参加費無料で定員は約300名。申込みが定員を超えた場合は抽選により参加者を決定する。
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事業活動に伴って排出される木くずの区分変更を検討した報告書案
中央環境審議会に設置された「廃棄物・リサイクル部会廃棄物の区分等に関する専門委員会」は、事業活動に伴って排出される木くずのうち、一般廃棄物と扱われるものの区分変更を検討した報告書案を、平成19年5月11日付けで公表し、この案について19年6月10日(必着)まで意見募集を行うことにした。
現在、建設業や木材・木製品・家具製造業、パルプ製造業、輸入木材卸売業から排出された木くずや、全業種の事業活動から発生した木くずのうちPCBが染み込んだものは、産業廃棄物として扱うことになっているが、事業者が排出するものであっても、剪定枝・伐採木、流木などの木くずや、木製パレット(注1)、木製家具・器具類は一廃に区分されている。
これに対し、18年3月31日に閣議決定された「規制改革・民間開放推進3か年計画(再改訂)」は、木製パレットを産廃に区分変更することや、木製パレット以外の木くずの区分見直しを、排出実態や排出事業者らの意見を踏まえて検討するよう求めていた。
今回の報告書案は、検討の結果として、(1)木製パレットやパレットに付随して排出される梱包用木材は、業種を限定せずに産廃に区分すること、(2)リース業から排出される木製家具・器具類を新たに産廃に区分すること、(3)剪定枝・伐採木、流木などその他の木くずについては、引き続き一廃に区分することを示す一方、(4)一廃に区分された木くずを産廃として処理できるよう実務上の扱いを弾力化することや、産廃と同一性状の一廃を産廃処理業者が処理するケースを認めることは、行政による監督が難しくなることなどから、適当ではないと結論している。
また、区分見直しを実現するにあたって、周知期間を設け、処理体制確保に努めることや、木製パレットの排出抑制・再使用・再生利用・熱回収を進めることの必要性も留意点として指摘されている。
意見は、住所、氏名、職業(会社名または所属団体)、電話番号等の連絡先とともに、郵送、FAX、電子メールいずれかの方法で送付することが必要。宛先は環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部廃棄物対策課(住所:〒100-8975東京都千代田区霞が関1-2-2、FAX番号:03-3593-8263、電子メールアドレス:hairi-haitai@env.go.jp)。【環境省】
(注1)パレットは商品や貨物の運送、荷役、保管に使われる荷役台。素材としてはプラスチック製、金属製、紙製もあるが、すのこ状の木製が主流。(社)日本ロジスティクスシステム協会ロジスティクス環境会議リバースロジスティクス調査委員会物流分科会が06年3月にまとめた『リバースロジスティクス調査報告書(Ver.2)』は、パレットの約70%が木製で、毎年3,500万枚から4,200万枚が廃棄されていると推測している。
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五感を重視した環境の街づくりをめざし、シンポジウム開催
環境省は平成19年6月9日に、東京・丸ノ内の丸ビルホールで「感覚環境の街づくりシンポジウム」を開催することにした。時間は14時から17時まで。
同省は、18年に「環境の街作り検討会」を設置し、熱(ヒートアイランド)、光(光害)、かおり(悪臭)、音(騒音)など、人間の五感(注1)から把握される環境を好ましくする街づくりを検討し、同年12月にその成果報告書を公表している。
今回のシンポジウムはこのような五感を重視した街づくりを推進し、結果的に良好な生活環境を確保することをめざしたもの。
プログラムとしては、鈴木基之・放送大学教授による基調講演 「感覚環境の街づくりに向けて」、竹本和彦・環境省水・大気環境局長 による「感覚環境の街作り」報告書の紹介、井上成・(株)三菱地所都市計画事業室副室長と坪田明男・松本市副市長による事例紹介、花木啓祐・東京大学教授によるパネルディスカッション「感覚環境の街づくりについて」--などが予定されている。
参加希望者は、「感覚環境の街づくりシンポジウムの参加希望」と明記し、参加証送付先の郵便番号・住所、氏名、職業、電話番号を記入した上で、07年5月28日(必着)までに、郵送、FAX、申込み用特設サイトのいずれかにより、申し込むことが必要。宛先は東京新聞広告局「感覚環境の街づくりシンポジウム」係(郵便番号:〒100-8502(住所不要)、FAX番号:03-3595-4877)。定員は約320名で、申込みが定員を超えた場合は抽選により参加者を決定する。
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18年度家電4品目引き取り台数 17年度とほぼ同じ約1,162万台
環境省と経済産業省は平成19年5月11日、18年度に指定引取場所で引き取られた家電リサイクル法対象の廃家電4品目の台数が、17年度とほぼ同じ約1,162万台だったと発表した。
18年度に引き取った約1,162万台のうち、テレビは約413万台(構成比36%)、洗濯機は約294万台(同25%)、冷蔵庫・冷凍庫は約272万台(同23%)、エアコンは約183万台(同16%)。17年度の引取台数と比べると、テレビが約7%増加したほかは、エアコンが約8%、冷蔵庫・冷凍庫が約4%、洗濯機が約0.3%減少していた。
なお、家電4品目新品の18年度国内出荷数は、17年度に比べ約1.4%減少している。
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球磨川水系の河川整備基本方針
社会資本整備審議会に対し国土交通大臣が意見を求めていた、球磨(くま)川水系の河川整備基本方針が、同審議会・河川整備基本方針検討小委員会での審議を経て、平成19年5月11日付けで策定され、同日の官報で公表された。
河川整備基本方針は、治水、利水、河川環境など、各水系の河川管理の総合的・長期的な方針を定めるもので、河川環境については整備・保全・維持管理に対する考え方を明らかにしている。
球磨川は、熊本県球磨郡銚子笠の標高1,489メートルの地点に源を発し、人吉・球磨盆地、八代平野を通って不知火海(八代海)に注ぐ幹川流路延長115キロメートル、流域面積1,880平方キロメートルの一級河川。最上川・富士川と並ぶ日本3大急流の1つであり、その流域は、熊本県、宮崎県、鹿児島県の4市5町5村に及んでいる。
今回策定された、「球磨川水系河川整備基本方針」は、河川景観保全、多様な動植物が生息・生育する豊かな自然環境の構築(魚の産卵場再生や魚道改良・整備など)、健全な水・物質循環系の構築、水質保全・改善、河川工事などによる河川環境への影響回避・低減、人と河川との豊かなふれあいの確保、地域住民や関係機関と連携した川づ
くり、環境情報収集やモニタリング--などを環境保全項目として盛り込んでいる。
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施設整備と組み合わせた国内排出量取引制度 第3期参加事業者
環境省は2007年度から開始する「自主参加型国内排出量取引制度第3期事業」の参加事業者53社を、07年5月10日までに決定した。
第3期自主参加型国内排出量取引制度は、(A)一定量の温室効果ガス排出削減を約束する代わりに、CO2排出抑制設備整備補助金と排出枠交付を受ける事業者、(B)設備補助を受けることなく、08年度に基準年度(注1)比1%以上の排出削減を約束し、排出枠の交付を受ける参加者、(C)設備補助を受けることなく、07年度に基準年度比1%以上、08年度に同2%以上の排出削減を約束し、排出枠の交付を受ける事業者、(D)補助金や排出枠交付は受けず、排出枠取引のみに参加する法人--の4タイプの参加形態を想定。
ルールは、(1)交付を受けた補助金で(A)タイプの事業者が、CO2排出抑制設備を整備。(2)さらに(A)・(B)・(C)タイプの事業者に、排出枠の初期割当量を交付し、具体的な排出削減をスタート。(3)その後(D)タイプの法人を含む他の参加者間で排出枠を取引して「排出削減約束」達成に充てることができるとするもの。
(A)タイプの事業者については、必要経費の最大3分の1、1工場・事業場あたり最大2億円以下の補助を受けることができるが、09年8月31日に予定されている償却期間後に約束が未達成だった場合には、補助金を返還しなければならない(注2)。
(D)タイプの法人については今回は募集を行わなかったため、決定した53社の内訳は、(A)タイプの事業者47社、(B)タイプの事業者3社、(C)タイプの事業者3社となっている(注3)。
なお(A)タイプ47社の制度対象工場・事業所の08年度排出削減予測量の合計は基準年度排出量の8.7%にあたる11万3,289トン(CO2換算)に達したが、さらに、この削減量が設備の法定耐用年数の間、継続すると想定した場合の排出削減予測量は、総計145万1,831トン(CO2換算)になるという。補助金総額は24億3,520万7,000円であることから、法定耐用年数の間削減されるCO2・1トンあたりの補助金額は1,677円と試算されている。
(注1)04年度~06年度の3年間の排出量。
(注2)初期割当量「JPA」および、CDMにより発行されるクレジット「CER」や共同実施により発行される「ERU」をもとに、この制度用に発行されるクレジット「jCER」、「jERU」を償却に充てることができる。
(注3)(A)タイプの事業者47社の中には、複数事業者が共同で1グループを構成している場合も1社と数えている。また、(D)タイプの法人については、07年度後半に募集が行われる予定
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電気便座の省エネ基準案への意見募集
総合資源エネルギー調査会の省エネルギー基準部会に設置された「電気便座判断基準小委員会」は、2007年5月9日までに、電気便座の省エネルギー基準案に関する中間とりまとめを行い、この案に対する意見募集を07年6月7日(必着)まで実施することにした。
中間とりまとめは、洗浄機能の有無、貯湯タンクの有無などによる商品区分ごとに、電気便座の省エネ目標基準値案(年間消費電力量年:135~183キロワット時)を示したもので、2012年度を目標年度に設定。
12年度に今回の基準値案が達成された場合、同年度の電気便座全般のエネルギー消費効率は、06年度の実績値よりさらに約9.7%改善される見込み(注1)だという。
意見は郵送、FAX、電子メールで受付けている。宛先は経済産業省資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部省エネルギー対策課パブリックコメント担当(住所:〒100-8901東京都千代田区霞が関1-3-1、FAX番号:03-3580-8439、電子メールアドレス:shouene-pub@meti.go.jp)。【資源エネルギー庁】
(注1)電気便座出荷台数と製品区分の構成が06年度実績と比べ、大きく変化していないことが前提。
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