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地球温暖化のメカニズム
クール・ビズ実践46.6%、でも冷房室温28℃実現は難しい
内閣府は、「クール・ビズに関する特別世論調査」の結果を平成19年8月2日付けで公表した。
「クール・ビズ」は冷房室温が省エネ温度の28℃を下回らないようにするための夏季のオフィスでの軽装。政府は温暖化防止策の一環として、17年から官民を問わず、クール・ビズの普及を進めてきた。
今回の世論調査は全国の20歳以上の人3,000人を対象に、19年6月21日から7月1日まで、調査員による個別面接聴取の形式で実施されたもので、有効回収数は1,766人(58.9%)だった。
「クール・ビズの取組みを知っているか」を聞いた質問では、54.0%が「内容まで詳しく知っている」、37.1%が「聞いたことがある」と回答。「クール・ビズの提案への賛否」を聞いた質問でも、「非常に賛同する(45.2%)」、「ある程度賛同する(38.3%)」という回答が「全く賛同しない(0.9%)」、「あまり賛同しない(3.6%)」を大きく上回り、「クールビズを実践している(46.6%)」人も、「実践していない(29.4%)」人よりはるかに多かった。
しかし、就業先の冷房室温の設定状況を聞いた質問では、「高く設定してない(46.2%)」という回答が「高く設定している(45.0%)」をわずかに上回り(注1)、実際の室温も「28℃より低い(40.5%)」と答えた人が、「28℃(27.4%)」または「28℃より高い(7.6%)」と答えた人の合計(35.0%)より多かった。
「クール・ビズ以外で、あなたが温暖化対策のために出来ると思うこと」を聞いた質問(複数選択可能)では、「家庭でのエアコンの温度の調節(70.5%)、「水道の蛇口をこまめにしめる(63.4%)」などの行動を支持した人が多かった。【内閣府】
(注1)「高く設定している」の45.0%は、「クールビズ推奨後に高く設定するようになった(17.9%)」と、「推奨前から高く設定している(27.1%)の合計。
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風力発電の自然環境保全に関する課題の「論点整理」文書を公表
環境省と資源エネルギー庁が主催する「風力発電施設と自然環境保全に関する研究会」は、風力発電の自然環境保全に関する課題の「論点整理」文書をまとめ、19年8月2日に公表した。
この研究会は、温暖化防止に有効な新エネルギーである風力発電の立地によって、野生生物や景観に影響が発じる可能性が懸念されていることを踏まえ、風力発電の自然環境保全に関する課題・問題点について、さまざまな立場のメンバーが意見を述べあい、必要な対策を洗い出すことを目的として19年2月に設置されたもの。
公表された「論点整理」文書は、(1)野生生物保護、(2)景観保全、(3)立地選定、合意形成のプロセス、(4)その他の事項--の4項目に沿って課題を整理したもの。
このうち、野生生物保護に関しては、鳥類の風車への衝突に関する科学的手法による実態把握、衝突事故の発生メカニズム究明、衝突防止策の技術開発、国などが中心となった衝突防止のための配慮事項の検討、野生生物保護上重要な場所の把握など--の必要性が、景観保全に関しては、継承すべき優れた自然景観・生活景観への影響回避、自然公園に風力発電施設を設置する場合の審査手続きの統一化・明確化・迅速化など--が指摘された。
また、立地選定、合意形成のプロセスについては、情報公開が進むような環境の醸成、風力発電施設の立地検討の参考となる情報基盤整備など--が必要だとされたほか、その他の事項としては、海外の風力発電施設での自然環境保全の取組みに関する調査の実施、風力発電施設設置事業者に対する自然環境保全奨励策の付与などの意見があったことが記録されている。
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国立環境研究所、「環境報告書2007」
国立環境研究所は2007年7月27日、同研究所が06年度に取り組んだ環境配慮の状況を、「事業者の環境配慮促進法」に基づきまとめた「国立環境研究所 環境報告書2007」を公表した。
05年4月1日から施行された「事業者の環境配慮促進法」は、事業者が環境報告書などを通じ、環境情報の開示を進め、その情報が社会の中で積極的に活用されるよう促すことを目的とした法律で、(1)国が自らの事業活動の環境配慮状況を毎年公表すること、(2)自治体が自らの事業活動の環境配慮状況を毎年公表するよう努めること、
(3)独立行政法人など特別の法律によって設立された法人の中から「特定事業者」を指定し、年1回の環境報告書公表を義務づけること、(4)大企業が「環境報告書の信頼性を高めるように努める」こと--などが定められている。
今回の国立環境研究所の報告書は、研究所内の06年度の環境面・社会面の活動を、環境省の「環境報告書ガイドライン(03年版)」に記載されている21の記載項目(注1)に沿って評価したもの。評価対象項目についての自己評価手続き結果としては、「問題は認められなかったが、掲載データのデータ集計プロセスについて更なる充実が望まれる」という内容が示されている。
また、各項目内のコラム記事や事業活動である環境研究の成果の一部を紹介した参考記事「環境研究最前線」、報告書に関する外部関係者へのインタビュー記事「『環境報告書2007』を読んで」なども掲載し、読みやすくする工夫もされている。
報告書の全文は国立環境研究所ウエッブサイトから閲覧可能。さらに希望者にはCD-ROMによる頒布も行う(問い合わせ先:国立環境研究所環境情報センター情報企画室(電話番号:029-850-2343、電子メールアドレス:ereport@nies.go.jp)。
報告書の読者アンケートもウエッブサイト上で実施されている。【国立環境研究所】
(注1)「環境報告書ガイドライン(03年版)」が示している記載項目は25項目だが、このうち、「環境会計情報の総括」、「総物質投入量及びその低減対策」、「総製品生産量または販売量」、「輸送にかかる環境負荷の状況およびその低減対策」が「国立環境研究所 環境報告書2007」の評価対象項目となっていない。ただし、環境会計については、今後その把握・集計に取り組む予定とされている。
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兵庫県南あわじ市など、4市町村のバイオマスタウン構想
農林水産省は「バイオマスタウン構想」に新規に応募のあった構想書のうち、4市町村の取組み内容を平成19年7月31日付けで公表した。
「バイオマスタウン」とは、地域内の幅広い関係者が連携しながら、バイオマスの発生から利用までが効率的なプロセスで結ばれた総合的利活用システムが構築されているか、今後構築が見込まれる地域のこと。
応募された構想書は「バイオマス・ニッポン総合戦略推進会議事務局」で検討し、「バイオマスタウン」の基準に合致している場合にのみ、内容を公表することになっている。
今回の公表は20回目にあたり、新規構想書が公表されたのは、福島県会津美里町、福島県大玉(おおたま)村、愛知県豊橋市、兵庫県南あわじ市。
このうち、兵庫県南あわじ市の構想は、全国ブランド「淡路玉葱」の収穫、出荷、加工時に発生する残渣を炭化・肥料化して農地へ還元するもの。
なお、今回の公表により、全国のバイオマスタウン構想公表市町村は101となった。
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CO2の海底貯留に向け、細則を整備へ
平成19年5月30日に公布された「海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律(海洋汚染防止法)」改正内容の施行に向けた細則を整備するために、環境省は同法施行令改正概要案と「特定二酸化炭素ガスに係る判定基準等を定める省令(仮称)」制定概要案を公表し、これらの案について19年8月22日まで、意見募集を行うことにした。
海洋汚染防止法の改正内容は、ロンドン条約よりも海洋投棄ができる廃棄物の範囲を限定する、同条約の「1996年議定書(注1)」の批准をめざした規定の整備と、温暖化対策として国際的に関心が高まっているCO2の海底貯留(略称:CCS 注2)の実施に関する海洋環境保全策の整備が目的で、(1)廃棄物の海底下廃棄の原則禁止、(2)CO2の海底下廃棄に関する許可制度の創設--などの内容が盛りこまれていた。
今回の意見募集対象案のうち、「海洋汚染防止法施行令」改正概要案は、(1)海底下廃棄の禁止が適用除外される、鉱物資源掘採時に発生する油などの海底下廃棄海域に関する基準、(2)海底下廃棄が可能なCO2が大部分を占めるガスの基準--を規定するとともに、(3)海洋汚染防止法にもとづく計画に従いCO2の海底下廃棄がされた海域を、形質変更により海洋環境保全上の障害が生じるおそれのある海域に指定するとしている。
また、「特定二酸化炭素ガスに係る判定基準等を定める省令(仮称)」制定概要案は、「海洋汚染防止法施行令」改正概要案が環境省令で定めるとしていたCO2回収方法、回収方法の区分ごとのC02濃度基準を定めるもの。回収方法は「アミン吸収法(アミン溶液を用いて、化学反応により二酸化炭素を回収する方法)」により、その際のC02濃度基準は、体積ベースでCO2が99%以上であること」とされている。
意見は郵送、FAX、電子メールで受付けている。宛先は環境省地球環境局環境保全対策課(住所:〒100-8975東京都千代田区霞が関1-2-2、FAX番号:03-3581-3348、電子メールアドレス:kaiyou03@env.go.jp)。意見提出時には規定の様式にもとづいて、意見を提出すること。【環境省】
(注1)正式名称は「1972年の廃棄物その他の物の投棄による海洋汚染の防止に関する条約1996年議定書」。06年3月24日に発効した。
(注2)発電所や工場などの大規模排出源から分離回収した二酸化炭素を地層や海中に貯留する技術。05年に公表されたIPCCのCCS特別報告書では「大気中温室効果ガス濃度安定化における主要対策の1つ」と位置付けられており、欧米諸国・産油国でも、商業レベル、研究レベルの具体的なCCSプロジェクトが進行してきている。
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全国の映画館・百貨店・スーパーマーケット・銀行が冷房温度を緩和へ 「チーム・マイナス6%」事務局の呼びかけに応じて
政府が進める温暖化防止のための国民運動「チーム・マイナス6%」事務局の呼びかけに応じて、2007年夏に、全国の映画館、百貨店、スーパーマーケット、銀行で、冷房温度を緩和する取組みが開始されることになった。
今回の呼びかけは、環境省が06年12月に約1,200名を対象に実施したアンケート調査で、回答者が「冷房が効きすぎている」と感じた場所の上位に上がったパブリックスペース(注1)に対して行ったもの。
07年7月23日に把握されている情報では、この呼びかけに、(株)松竹の映画館51館、日本百貨店協会加盟94社の266店舗、(株)ダイエーの351店舗、(株)三井住友銀行の約500店舗、(株)三菱東京UFJ銀行約700店舗、(株)びわこ銀行の約70店舗などが応え、冷房温度を緩和することになった。
なお、「チーム・マイナス6%」事務局は今後も引き続き、冷房温度の緩和などの「クール・ビズ」実施を呼びかけていく方針で、その実施状況を随時報告する予定。【環境省】
(注1)アンケート結果で「冷房が効きすぎている」という指摘が多かった場所は、スーパーマーケット(43.0%)、電車(36.5%)、デパート/百貨店(29.6%)、飲食店(27.4%)、コンビニエンスストア(25.7%)、映画館・劇場(22.5%)、銀行(20.1%)など。
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社が名乗り 「1人1日1kgのCO2削減」応援キャンペーン
政府が進める温暖化防止のための国民運動「チーム・マイナス6%」事務局が募集を始めた、「1人1日1kgのCO2削減」応援キャンペーンの協賛企業に、大阪ガス(株)、関西電力(株)、東京ガス(株)、東京電力(株)、(有)ヨネヤマプランテイション、ワタミ(株)の6社が平成19年7月17日までに参加を申し出た。
このキャンペーンは、安倍首相が提案した新たな国民運動「1人1日1kgのCO2削減(注1)」の一環として実施されるもので、「チーム・マイナス6%」内特設サイトで、温暖化防止の取組みへの「私のチャレンジ宣言(注2)」を行った人に対し、協賛企業が商品の割引、ポイント還元率アップなどのサービスを行うとしている。
今回協賛企業への参加を申し出た6社のうち、大阪ガスと東京ガスのサービスは、高効率給湯器であるエコジョーズ、エコウィルの購入者で「私のチャンレンジ宣言カード」を提示した人に粗品を提供するもの。
また東京電力では、高効率電気給湯機「エコキュート」設置者で「チャレンジ宣言カード」を提示した人に5,000円とCO2削減証明を贈呈。関西電力では「チャレンジ宣言カード」を同社営業所に持参した人にCO2削減に役立つ粗品を贈呈する--としている。
(有)ヨネヤマプランテイションでは「チャレンジ宣言カード」を持参者の会員カード入会料(300円)を無料にするほか、ワタミ(株)ではグループの国内外食各店舗に「チャレンジ宣言カード」を持参した人に対するワンドリンクサービスを8月から開始する。【環境省】
(注1)安倍首相が19年5月に発表した気候変動に関する日本の新戦略「美しい星50」の中に盛りこまれている。「美しい星50」は、(1)2050年までに、世界全体の温室効果ガスの排出量を半減させることを目標とした革新的技術の開発と、環境に調和したライフスタイル・社会システムづくり、(2)京都議定書が規定していない2013年以降の気候変動対策の国際的な枠組みづくりに向けての提案、(3)「1人1日1kgの温室効果ガス削減」を目標とした国民運動の展開--の3点を包括的な政策として示したもの。
(注2)特設サイトでは、日常生活の中で実践できる37の温暖化防止の取組みとその取組みを実行した場合の1人1日分のCO2排出削減量が示されており、自分が挑戦しようと思う内容を選択し、実施を宣言すると、宣言した取組みの一覧とC02の合計削減量が登録者の「宣言カード」として表示される仕組みになっている。「宣言カード」は自分のパソコンに保存することが可能。
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196件めまでの京都メカニズム案件承認 CDM5件
経済産業省に申請されていたクリーン開発メカニズム(CDM)プロジェクト5件が、平成19年7月6日までに「京都メカニズム推進・活用会議」に承認され、日本政府の正式なプロジェクトとなった。
CDMは各国の削減目標達成のための市場原理を活用した国際的な仕組み「京都メカニズム」の1つで、先進国と途上国が共同で温室効果ガス排出削減プロジェクトを実施し、達成された温室効果ガス削減分の一部(認証排出削減量)を先進国が自国の削減量として充当することを認める制度。
日本政府の正式なプロジェクトとなるためには温暖化対策関連省庁のいずれかに承認申請を提出し、関連省庁が共同で開催する「京都メカニズム推進・活用会議」で承認されることが必要。
今回承認されたのは、電源開発(株)が申請した(1)中国四川省黒水県での発電出力55メガワット規模の水力発電プラント建設・運営プロジェクト(年平均CO2排出削減量:CO2換算で20.2万トン)、日揮(株)が申請した(2)中国安徽省淮北市のセメント工場での低温排熱回収発電プロジェクト(同:2.2万トン)、三菱商事(株)が申請した(3)中国広西壮族自治区柳州市の肥料・化学企業での硝酸テールガスからの亜酸化窒素(N2O)除去プロジェクト(同:93万トン)、三菱UFJ証券(株)が申請した(4)インドネシアバンテン州タンジェラン市での13.6メガワット規模の天然ガス熱電併給プロジェクト(同:4.1万トン)、関西電力(株)が申請した(5)マレーシア・ボルネオ島サバ州でのやし殻・有機廃水コンポスト化プロジェクト(同:2.9万トン)。
これらは日本としては191~196件め(注1)の正式な京都メカニズム承認案件にあたる。【経済産業省】
(注1)上記5件以外に、経済産業省と国土交通省が支援担当省庁となった、インドネシア南スラウェシ州での小規模水力発電プロジェクトが19年7月5日に承認されており、194件めのCDMプロジェクトとしてカウントされている。
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気候変動による水資源リスク増大に対応し、総合的水資源管理を検討
国土交通省水資源部は水資源部長の私的研究会として「気候変動等によるリスクを踏まえた総合的な水資源管理のあり方研究会(座長:虫明功臣・福島大学理工学群教授)」を新たに設置し、その第1回会合を平成19年7月18日に経済産業省庁舎内で開催する。
この研究会は、従来の水資源開発による量的充足ではなく、限られた水資源を有効活用する総合的水資源管理を進めることによって、気候変動による水資源のリスク増大に対応することを目的に設置されるもので、委員には水資源、水文学、水環境、行政法などの専門家10名が参加している。
具体的には、「需要側と供給側の両方から水資源管理をどのよう進めていくべきか」に関する基礎的事項として、(1)水資源に関わるリスクの現状整理、(2)気候変動に関する知見、気候変動が水資源にもたらすリスクの評価、(3)今後の総合的な水資源管理の方向性、(4)提言内容--を検討する。提言は19年12月頃にまとめられる予定
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気候変動による水資源リスク増大に対応し、総合的水資源管理を検討
国土交通省水資源部は水資源部長の私的研究会として「気候変動等によるリスクを踏まえた総合的な水資源管理のあり方研究会(座長:虫明功臣・福島大学理工学群教授)」を新たに設置し、その第1回会合を平成19年7月18日に経済産業省庁舎内で開催する。
この研究会は、従来の水資源開発による量的充足ではなく、限られた水資源を有効活用する総合的水資源管理を進めることによって、気候変動による水資源のリスク増大に対応することを目的に設置されるもので、委員には水資源、水文学、水環境、行政法などの専門家10名が参加している。
具体的には、「需要側と供給側の両方から水資源管理をどのよう進めていくべきか」に関する基礎的事項として、(1)水資源に関わるリスクの現状整理、(2)気候変動に関する知見、気候変動が水資源にもたらすリスクの評価、(3)今後の総合的な水資源管理の方向性、(4)提言内容--を検討する。提言は19年12月頃にまとめられる予定
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