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2007年03月

地球温暖化・環境問題:気候変動に関する国際連合枠組条約

 気候変動枠組条約(正式名称は「気候変動に関する国際連合枠組条約」、United Nations Framework Convention on Climate Change / UNFCCC, FCCC)は、地球温暖化防止条約、温暖化防止条約とも通称され、地球温暖化問題に対する国際的な枠組みを設定した条約です。

 大気中の温室効果ガス(二酸化炭素、メタンなど)の増加が地球を温暖化し、自然の生態系等に悪影響を及ぼすおそれがあることを人類共通の関心事であると確認し、大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させ、現在及び将来の気候を保護することを目的とし、気候変動がもたらすさまざまな悪影響を防止するための取り組みの原則、措置などが定められています。

 この条約では、
1)締約国の共通だが差異のある責任
2)開発途上締約国等の国別事情の勘案
3)速やかかつ有効な予防措置の実施等の原則のもと、先進締約国(「条約の附属書締約国」と呼ばれ、ロシア・旧東欧諸国を含む)に対し、温室効果ガス削減のための政策の実施等の義務が課せられています。

 日本は1992年に署名し、1993年5月14日には国会で承認され、批准しました。1993年5月28日には、受諾書を寄託し、1994年3月21日に効力が発生しました。1994年6月21日公布(条約第6号)されました。

 気候変動枠組条約の事務局は、ドイツのボンにあり、最高意思決定機関である気候変動枠組条約締約国会議( Conference of Parties / COP)のほか、常設の補助機関(SB)として、実施に関する補助機関(SBI)と、科学的、技術的な助言に関する補助機関(SBSTA)の2つがあります。

 締約国会議は、毎年開催されており、1997年12月に日本で開催された第3回締約国会議(京都会議)においては、2000年以降の取り組みについての規定が不十分であるとして、法的拘束力のある数値目標を定める京都議定書が採択されました。


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地球温暖化・環境問題:気候変動の原因

 最近、地球温暖化が語られる時には、二酸化炭素が諸悪の根源のように言われていますが、地球規模の温暖化は、そのような簡単な話ではありません。

 気候が変化する原因には内部因子と外部因子があります。内部因子は地球の気候システムの内部で起こる相互作用であり、外部因子は気候の駆動力とも呼ばれ、太陽活動、火山噴火、海塩粒子、土壌性エアロゾル(ダスト)などの自然起源ものと、人間活動によってもたらされた人為起源のもの(温室効果ガスなど)があります。

 科学者間で一般的に合意されている具体的な「気候変動の結果とその要因」としては次のとおりです。

■10万年の氷期/間氷期サイクルは地球軌道要素(日射量の季節性や地理的な変化)と総合的な日射量の変化に支配されている(主に外部因子の変化)。

■氷床コアで発見された最終氷期の間に起こった急激な温度変化(ダンスガード・イベント)はおそらくローレンタイド氷床とこれによって引き起こされた内的要因の変化に関係すると考えられる(内部因子の変化)。

■小氷期は太陽放射か火山活動の変化、もしくは両方の複合によって起こったものと思われる(主に外部因子の変化)。


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地球温暖化・環境問題:地球温暖化対策の推進に関する法律

地球温暖化対策の推進に関する法律
(平成十年十月九日法律第百十七号)

地球温暖化対策の推進に関する法律第一章 総則

(目的)
地球温暖化対策の推進に関する法律第一条  この法律は、地球温暖化が地球全体の環境に深刻な影響を及ぼすものであり、気候系に対して危険な人為的干渉を及ぼすこととならない水準において大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させ地球温暖化を防止することが人類共通の課題であり、すべての者が自主的かつ積極的にこの課題に取り組むことが重要であることにかんがみ、地球温暖化対策に関し、京都議定書目標達成計画を策定するとともに、社会経済活動その他の活動による温室効果ガスの排出の抑制等を促進するための措置を講ずること等により、地球温暖化対策の推進を図り、もって現在及び将来の国民の健康で文化的な生活の確保に寄与するとともに人類の福祉に貢献することを目的とする。

(定義)
地球温暖化対策の推進に関する法律第二条  この法律において「地球温暖化」とは、人の活動に伴って発生する温室効果ガスが大気中の温室効果ガスの濃度を増加させることにより、地球全体として、地表及び大気の温度が追加的に上昇する現象をいう。
2  この法律において「地球温暖化対策」とは、温室効果ガスの排出の抑制並びに吸収作用の保全及び強化(以下「温室効果ガスの排出の抑制等」という。)その他の国際的に協力して地球温暖化の防止を図るための施策をいう。
3  この法律において「温室効果ガス」とは、次に掲げる物質をいう。
一  二酸化炭素
二  メタン
三  一酸化二窒素
四  ハイドロフルオロカーボンのうち政令で定めるもの
五  パーフルオロカーボンのうち政令で定めるもの
六  六ふっ化硫黄
4  この法律において「温室効果ガスの排出」とは、人の活動に伴って発生する温室効果ガスを大気中に排出し、放出し若しくは漏出させ、又は他人から供給された電気若しくは熱(燃料又は電気を熱源とするものに限る。)を使用することをいう。
5  この法律において「温室効果ガス総排出量」とは、温室効果ガスである物質ごとに政令で定める方法により算定される当該物質の排出量に当該物質の地球温暖化係数(温室効果ガスである物質ごとに地球の温暖化をもたらす程度の二酸化炭素に係る当該程度に対する比を示す数値として国際的に認められた知見に基づき政令で定める係数をいう。以下同じ。)を乗じて得た量の合計量をいう。
6  この法律において「算定割当量」とは、次に掲げる数量で、二酸化炭素一トンを表す単位により表記されるものをいう。
一  気候変動に関する国際連合枠組条約の京都議定書(以下「京都議定書」という。)第三条7に規定する割当量
二  京都議定書第三条3に規定する純変化に相当する量の割当量
三  京都議定書第六条1に規定する排出削減単位
四  京都議定書第十二条3(b)に規定する認証された排出削減量
五  前各号に掲げるもののほか、京都議定書第三条の規定に基づく約束を履行する場合において同条1の算定される割当量として認められるものの数量

(国の責務)
地球温暖化対策の推進に関する法律第三条  国は、大気中における温室効果ガスの濃度変化の状況並びにこれに関連する気候の変動及び生態系の状況を把握するための観測及び監視を行うとともに、総合的かつ計画的な地球温暖化対策を策定し、及び実施するものとする。
2  国は、温室効果ガスの排出の抑制等のための施策を推進するとともに、温室効果ガスの排出の抑制等に関係のある施策について、当該施策の目的の達成との調和を図りつつ温室効果ガスの排出の抑制等が行われるよう配意するものとする。
3  国は、自らの事務及び事業に関し、温室効果ガスの排出の量の削減並びに吸収作用の保全及び強化のための措置を講ずるとともに、温室効果ガスの排出の抑制等のための地方公共団体の施策を支援し、及び事業者、国民又はこれらの者の組織する民間の団体(以下「民間団体等」という。)が温室効果ガスの排出の抑制等に関して行う活動の促進を図るため、技術的な助言その他の措置を講ずるように努めるものとする。
4  国は、前条第六項第三号及び第四号に掲げる数量の取得、京都議定書第十七条に規定する排出量取引への参加その他の京都議定書第三条の規定に基づく約束の履行のために必要な措置を講ずるものとする。
5  国は、地球温暖化及びその影響の予測に関する調査、温室効果ガスの排出の抑制等のための技術に関する調査その他の地球温暖化対策の策定に必要な調査を実施するものとする。
6  国は、第一項に規定する観測及び監視の効果的な推進を図るための国際的な連携の確保、前項に規定する調査の推進を図るための国際協力その他の地球温暖化に関する国際協力を推進するために必要な措置を講ずるように努めるとともに、地方公共団体又は民間団体等による温室効果ガスの排出の抑制等に関する国際協力のための活動の促進を図るため、情報の提供その他の必要な措置を講ずるように努めるものとする。

(地方公共団体の責務)
地球温暖化対策の推進に関する法律第四条  地方公共団体は、その区域の自然的社会的条件に応じた温室効果ガスの排出の抑制等のための施策を推進するものとする。
2  地方公共団体は、自らの事務及び事業に関し温室効果ガスの排出の量の削減並びに吸収作用の保全及び強化のための措置を講ずるとともに、その区域の事業者又は住民が温室効果ガスの排出の抑制等に関して行う活動の促進を図るため、前項に規定する施策に関する情報の提供その他の措置を講ずるように努めるものとする。

(事業者の責務)
地球温暖化対策の推進に関する法律第五条  事業者は、その事業活動に関し、温室効果ガスの排出の抑制等のための措置(他の者の温室効果ガスの排出の抑制等に寄与するための措置を含む。)を講ずるように努めるとともに、国及び地方公共団体が実施する温室効果ガスの排出の抑制等のための施策に協力しなければならない。

(国民の責務)
地球温暖化対策の推進に関する法律第六条  国民は、その日常生活に関し、温室効果ガスの排出の抑制等のための措置を講ずるように努めるとともに、国及び地方公共団体が実施する温室効果ガスの排出の抑制等のための施策に協力しなければならない。

(温室効果ガスの排出量等の算定等)
地球温暖化対策の推進に関する法律第七条  政府は、温室効果ガスの排出及び吸収に関し、気候変動に関する国際連合枠組条約第四条1(a)に規定する目録及び京都議定書第七条1に規定する年次目録を作成するため、毎年、我が国における温室効果ガスの排出量及び吸収量を算定し、環境省令で定めるところにより、これを公表するものとする。
   第二章 京都議定書目標達成計画


(京都議定書目標達成計画)
地球温暖化対策の推進に関する法律第八条  政府は、京都議定書第三条の規定に基づく約束を履行するために必要な目標の達成に関する計画(以下「京都議定書目標達成計画」という。)を定めなければならない。
2  京都議定書目標達成計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。
一  地球温暖化対策の推進に関する基本的方向
二  国、地方公共団体、事業者及び国民のそれぞれが講ずべき温室効果ガスの排出の抑制等のための措置に関する基本的事項
三  温室効果ガスである物質の種類その他の区分ごとの温室効果ガスの排出の抑制及び吸収の量に関する目標
四  前号の目標を達成するために必要な措置の実施に関する目標
五  前号の目標を達成するために必要な国及び地方公共団体の施策に関する事項
六  第二十条の二第一項に規定する政府実行計画及び第二十一条第一項に規定する地方公共団体実行計画に関する基本的事項
七  温室効果ガス総排出量が相当程度多い事業者について温室効果ガスの排出の抑制等のための措置(他の者の温室効果ガスの排出の抑制等に寄与するための措置を含む。)に関し策定及び公表に努めるべき計画に関する基本的事項
八  第三条第四項に規定する措置に関する基本的事項
九  前各号に掲げるもののほか、地球温暖化対策に関する重要事項
3  内閣総理大臣は、京都議定書目標達成計画の案につき閣議の決定を求めなければならない。
4  内閣総理大臣は、前項の規定による閣議の決定があったときは、遅滞なく、京都議定書目標達成計画を公表しなければならない。

(京都議定書目標達成計画の変更)
地球温暖化対策の推進に関する法律第九条  政府は、平成十九年において、我が国における温室効果ガスの排出及び吸収の量の状況その他の事情を勘案して、京都議定書目標達成計画に定められた目標及び施策について検討を加えるものとする。
2  政府は、前項の規定による検討の結果に基づき、必要があると認めるときは、速やかに、京都議定書目標達成計画を変更しなければならない。
3  前条第三項及び第四項の規定は、京都議定書目標達成計画の変更について準用する。
   第三章 地球温暖化対策推進本部


(地球温暖化対策推進本部の設置)
地球温暖化対策の推進に関する法律第十条  地球温暖化対策を総合的かつ計画的に推進するため、内閣に、地球温暖化対策推進本部(以下「本部」という。)を置く。

(所掌事務)
地球温暖化対策の推進に関する法律第十一条  本部は、次に掲げる事務をつかさどる。
一  京都議定書目標達成計画の案の作成及び実施の推進に関すること。
二  長期的展望に立った地球温暖化対策の実施の推進に関する総合調整に関すること。

(組織)
地球温暖化対策の推進に関する法律第十二条  本部は、地球温暖化対策推進本部長、地球温暖化対策推進副本部長及び地球温暖化対策推進本部員をもって組織する。

(地球温暖化対策推進本部長)
地球温暖化対策の推進に関する法律第十三条  本部の長は、地球温暖化対策推進本部長(以下「本部長」という。)とし、内閣総理大臣をもって充てる。
2  本部長は、本部の事務を総括し、所部の職員を指揮監督する。

(地球温暖化対策推進副本部長)
地球温暖化対策の推進に関する法律第十四条  本部に、地球温暖化対策推進副本部長(以下「副本部長」という。)を置き、内閣官房長官、環境大臣及び経済産業大臣をもって充てる。
2  副本部長は、本部長の職務を助ける。

(地球温暖化対策推進本部員)
地球温暖化対策の推進に関する法律第十五条  本部に、地球温暖化対策推進本部員(以下「本部員」という。)を置く。
2  本部員は、本部長及び副本部長以外のすべての国務大臣をもって充てる。

(幹事)
地球温暖化対策の推進に関する法律第十六条  本部に、幹事を置く。
2  幹事は、関係行政機関の職員のうちから、内閣総理大臣が任命する。
3  幹事は、本部の所掌事務について、本部長、副本部長及び本部員を助ける。

(事務)
地球温暖化対策の推進に関する法律第十七条  本部に関する事務は、内閣官房において処理し、命を受けて内閣官房副長官補が掌理する。

(主任の大臣)
地球温暖化対策の推進に関する法律第十八条  本部に係る事項については、内閣法 (昭和二十二年法律第五号)にいう主任の大臣は、内閣総理大臣とする。

(政令への委任)
地球温暖化対策の推進に関する法律第十九条  この法律に定めるもののほか、本部に関し必要な事項は、政令で定める。
   第四章 温室効果ガスの排出の抑制等のための施策

(国及び地方公共団体の施策)
地球温暖化対策の推進に関する法律第二十条  国は、温室効果ガスの排出の抑制等のための技術に関する知見及びこの法律の規定により報告された温室効果ガスの排出量に関する情報その他の情報を活用し、地方公共団体と連携を図りつつ、温室効果ガスの排出の抑制等のために必要な施策を総合的かつ効果的に推進するように努めるものとする。
2  都道府県及び市町村は、京都議定書目標達成計画を勘案し、その区域の自然的社会的条件に応じて、温室効果ガスの排出の抑制等のための総合的かつ計画的な施策を策定し、及び実施するように努めるものとする。

(政府実行計画等)
地球温暖化対策の推進に関する法律第二十条の二  政府は、京都議定書目標達成計画に即して、その事務及び事業に関し、温室効果ガスの排出の量の削減並びに吸収作用の保全及び強化のための措置に関する計画(以下この条において「政府実行計画」という。)を策定するものとする。
2  政府実行計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。
一  計画期間
二  政府実行計画の目標
三  実施しようとする措置の内容
四  その他政府実行計画の実施に関し必要な事項
3  環境大臣は、政府実行計画の案を作成し、閣議の決定を求めなければならない。
4  環境大臣は、政府実行計画の案を作成しようとするときは、あらかじめ、関係行政機関の長と協議しなければならない。
5  環境大臣は、第三項の規定による閣議の決定があったときは、遅滞なく、政府実行計画を公表しなければならない。
6  前三項の規定は、政府実行計画の変更について準用する。
7  政府は、毎年一回、政府実行計画に基づく措置の実施の状況(温室効果ガス総排出量を含む。)を公表しなければならない。

(地方公共団体実行計画等)
地球温暖化対策の推進に関する法律第二十一条  都道府県及び市町村は、京都議定書目標達成計画に即して、当該都道府県及び市町村の事務及び事業に関し、温室効果ガスの排出の量の削減並びに吸収作用の保全及び強化のための措置に関する計画(以下この条において「地方公共団体実行計画」という。)を策定するものとする。
2  地方公共団体実行計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。
一  計画期間
二  地方公共団体実行計画の目標
三  実施しようとする措置の内容
四  その他地方公共団体実行計画の実施に関し必要な事項
3  都道府県及び市町村は、地方公共団体実行計画を策定し、又は変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
4  都道府県及び市町村は、毎年一回、地方公共団体実行計画に基づく措置の実施の状況(温室効果ガス総排出量を含む。)を公表しなければならない。

(温室効果ガス算定排出量の報告)
地球温暖化対策の推進に関する法律第二十一条の二  事業活動(国又は地方公共団体の事務及び事業を含む。以下この条において同じ。)に伴い相当程度多い温室効果ガスの排出をする者として政令で定めるもの(以下「特定排出者」という。)は、毎年度、主務省令で定めるところにより、事業所(事業活動の態様を勘案して事業所によることが適当でないと認められる特定排出者として主務省令で定めるものにあっては、主務省令で定める区分。以下この項、次条第一項、第二十一条の四第二項第二号及び第二十一条の六第二項第二号において同じ。)ごとに、主務省令で定める期間に排出した温室効果ガス算定排出量に関し、主務省令で定める事項を当該事業所に係る事業を所管する大臣(以下「事業所管大臣」という。)に報告しなければならない。
2  この章において「温室効果ガス算定排出量」とは、温室効果ガスである物質ごとに、特定排出者の事業活動に伴う温室効果ガスの排出量として政令で定める方法により算定される当該物質の排出量に当該物質の地球温暖化係数を乗じて得た量をいう。

(権利利益の保護に係る請求)
地球温暖化対策の推進に関する法律第二十一条の三  特定排出者は、前条第一項の規定による報告に係る温室効果ガス算定排出量の情報が公にされることにより、当該特定排出者の権利、競争上の地位その他正当な利益(以下「権利利益」という。)が害されるおそれがあると思料するときは、当該温室効果ガス算定排出量に代えて、当該特定排出者に係る温室効果ガス算定排出量を事業所ごとに合計した量(当該量によることが困難であると認められる特別な事情がある場合においては、当該特定排出者に係る温室効果ガス算定排出量を主務省令で定めるところにより合計した量。次条第二項第二号において同じ。)をもって次条第一項の規定による通知を行うよう事業所管大臣に請求を行うことができる。
2  特定排出者は、前項の請求を行うときは、前条第一項の規定による報告と併せて、主務省令で定めるところにより、その理由を付して行わなければならない。
3  事業所管大臣は、第一項の請求を認める場合には、その旨の決定をし、当該請求を行った特定排出者に対し、その旨を通知するものとする。
4  事業所管大臣は、第一項の請求を認めない場合には、その旨の決定をし、当該決定後直ちに、当該請求を行った特定排出者に対し、その旨及びその理由を通知するものとする。
5  前二項の決定は、第一項の請求があった日から三十日以内にするものとする。
6  前項の規定にかかわらず、事業所管大臣は、事務処理上の困難その他正当な理由があるときは、同項の期間を三十日以内に限り延長することができる。

(報告事項の通知等)
地球温暖化対策の推進に関する法律第二十一条の四  事業所管大臣は、第二十一条の二第一項の規定による報告があったときは、当該報告に係る事項について環境大臣及び経済産業大臣に通知するものとする。
2  前項の規定による通知は、次に掲げるところにより、行うものとする。
一  前条第一項の請求がないときは、遅滞なく、当該報告に係る事項を通知すること。
二  前条第一項の請求があった場合において、同条第三項の決定をしたときは、遅滞なく、当該報告に係る事項(当該事項のうち当該決定に係る温室効果ガス算定排出量については、これに代えて当該特定排出者に係る温室効果ガス算定排出量を事業所ごとに合計した量)を通知すること。
三  前条第一項の請求があった場合において、同条第四項の決定をしたときは、同項の規定による特定排出者への通知の日から二週間を経過した日以後速やかに、当該報告に係る事項を通知すること。
3  事業所管大臣は、第二十一条の二第一項の規定による報告があったときは、主務省令で定めるところにより、遅滞なく、当該報告に係る温室効果ガス算定排出量を集計するものとする。
4  事業所管大臣は、遅滞なく、前項の規定により集計した結果を環境大臣及び経済産業大臣に通知するものとする。ただし、当該集計結果が通知されることにより、前条第三項の決定に係る特定排出者の権利利益が害されるおそれがあるときは、当該集計結果に係る温室効果ガス算定排出量については、これに代えて、これを主務省令で定めるところにより合計した量を通知するものとする。

(報告事項の記録等)
地球温暖化対策の推進に関する法律第二十一条の五  環境大臣及び経済産業大臣は、前条第一項の規定により通知された事項について、環境省令・経済産業省令で定めるところにより電子計算機に備えられたファイルに記録するものとする。
2  環境大臣及び経済産業大臣は、前項の規定による記録をしたときは、環境省令・経済産業省令で定めるところにより、遅滞なく、同項のファイルに記録された事項(以下「ファイル記録事項」という。)のうち事業所管大臣が所管する事業を行う特定排出者に係るものを当該事業所管大臣に通知するものとする。
3  環境大臣及び経済産業大臣は、環境省令・経済産業省令で定めるところにより、遅滞なく、前条第四項の規定により通知された事項を集計するものとする。この場合において、環境大臣及び経済産業大臣は、当該集計の用に供するため、関係事業所管大臣に対し、第二十一条の三第三項の決定に係る特定排出者の権利利益の保護に支障がないことを確認した上で、前条第三項の規定により集計した結果に係る温室効果ガス算定排出量を主務省令で定めるところにより合計した量を通知するよう求めることができる。
4  環境大臣及び経済産業大臣は、遅滞なく、前項の規定により集計した結果を事業所管大臣に通知するとともに、公表するものとする。

(開示請求権)
地球温暖化対策の推進に関する法律第二十一条の六  何人も、前条第四項の規定による公表があったときは、当該公表があった日以後、主務大臣に対し、当該公表に係るファイル記録事項であって当該主務大臣が保有するものの開示の請求を行うことができる。
2  前項の請求(以下「開示請求」という。)は、次の事項を明らかにして行わなければならない。
一  開示請求をする者の氏名又は名称及び住所又は居所並びに法人その他の団体にあっては代表者の氏名
二  開示請求に係る事業所又は特定排出者の名称、所在地その他のこれらを特定するに足りる事項

(開示義務)
地球温暖化対策の推進に関する法律第二十一条の七  主務大臣は、開示請求があったときは、当該開示請求をした者に対し、ファイル記録事項のうち、当該開示請求に係る事項を速やかに開示しなければならない。

(情報の提供等)
地球温暖化対策の推進に関する法律第二十一条の八  特定排出者は、主務省令で定めるところにより、第二十一条の二第一項の規定による報告に添えて、第二十一条の五第四項の規定により公表され、又は前条の規定により開示される情報に対する理解の増進に資するため、事業所管大臣に対し、当該報告に係る温室効果ガス算定排出量の増減の状況に関する情報その他の情報を提供することができる。
2  事業所管大臣は、前項の規定により提供された情報を環境大臣及び経済産業大臣に通知するものとする。
3  環境大臣及び経済産業大臣は、前項の規定により通知された情報について、環境省令・経済産業省令で定めるところにより電子計算機に備えられたファイルに記録するものとする。
4  環境大臣及び経済産業大臣は、前項の規定による記録をしたときは、環境省令・経済産業省令で定めるところにより、遅滞なく、同項のファイル記録事項のうち事業所管大臣が所管する事業を行う特定排出者に係るものを当該事業所管大臣に通知するものとする。
5  環境大臣及び経済産業大臣は、遅滞なく、第二項の規定により通知された情報について、環境省令・経済産業省令で定めるところにより、事業所管大臣に通知するとともに、公表するものとする。
6  前二条の規定は、前項の規定による公表があった場合に準用する。

(技術的助言等)
地球温暖化対策の推進に関する法律第二十一条の九  主務大臣は、温室効果ガス算定排出量の算定の適正な実施の確保又は自主的な温室効果ガスの排出の抑制等の促進に資するため、特定排出者に対し必要な技術的助言、情報の提供その他の援助を行うものとする。

(エネルギーの使用の合理化に関する法律との関係)
地球温暖化対策の推進に関する法律第二十一条の十  特定排出者から、エネルギーの使用の合理化に関する法律 (昭和五十四年法律第四十九号)第十五条第一項 (同法第十八条第一項 において準用する場合を含む。)、第二十条第三項、第五十六条第一項(同法第六十九条 及び第七十一条第六項 において準用する場合を含む。)又は第六十三条第一項の規定による報告があったときは、第二十一条の二から前条まで、第三十条の三及び第三十一条の二の規定の適用については、当該報告のうち二酸化炭素の排出量に係る事項に関する部分は、エネルギー(同法第二条第一項 に規定するエネルギーをいう。)の使用に伴って発生する二酸化炭素の排出量についての第二十一条の二第一項の規定による報告とみなす。この場合において、同項中「当該事業所に係る事業を所管する大臣(以下「事業所管大臣」という。)」とあり、第二十一条の三第一項、第三項、第四項及び第六項、第二十一条の四第一項、第三項及び第四項、第二十一条の五第四項、第二十一条の八第一項、第二項及び第五項、第三十条の三第一項及び第二項並びに第三十一条の二第一項中「事業所管大臣」とあり、第二十一条の五第二項及び第二十一条の八第四項中「当該事業所管大臣」とあり、並びに第二十一条の五第三項中「関係事業所管大臣」とあるのは、同法第十五条第一項 (同法第十八条第一項 において準用する場合を含む。)の規定による報告については「エネルギーの使用の合理化に関する法律第十一条第一項 (同法第十二条の三第一項 において準用する場合を含む。)に規定する主務大臣」と、同法第二十条第三項 の規定による報告については「エネルギーの使用の合理化に関する法律第二十条第三項 に規定する主務大臣」と、同法第五十六条第一項 (同法第六十九条 及び第七十一条第六項 において準用する場合を含む。)の規定による報告については「国土交通大臣」と、同法第六十三条第一項 の規定による報告については「エネルギーの使用の合理化に関する法律第六十三条第一項 に規定する主務大臣」とするほか、第二十一条の二から前条まで、第三十条の三及び第三十一条の二の規定の適用に関し必要な技術的読替えは、政令で定める。

(事業者の事業活動に関する計画等)
地球温暖化対策の推進に関する法律第二十二条  事業者は、その事業活動に関し、京都議定書目標達成計画の定めるところに留意しつつ、単独に又は共同して、温室効果ガスの排出の抑制等のための措置(他の者の温室効果ガスの排出の抑制等に寄与するための措置を含む。)に関する計画を作成し、これを公表するように努めなければならない。
2  前項の計画の作成及び公表を行った事業者は、京都議定書目標達成計画の定めるところに留意しつつ、単独に又は共同して、同項の計画に係る措置の実施の状況を公表するように努めなければならない。

(地球温暖化防止活動推進員)
地球温暖化対策の推進に関する法律第二十三条  都道府県知事は、地域における地球温暖化の現状及び地球温暖化対策に関する知識の普及並びに地球温暖化対策の推進を図るための活動の推進に熱意と識見を有する者のうちから、地球温暖化防止活動推進員を委嘱することができる。
2  地球温暖化防止活動推進員は、次に掲げる活動を行う。
一  地球温暖化の現状及び地球温暖化対策の重要性について住民の理解を深めること。
二  住民に対し、その求めに応じ日常生活に関する温室効果ガスの排出の抑制等のための措置について調査を行い、当該調査に基づく指導及び助言をすること。
三  地球温暖化対策の推進を図るための活動を行う住民に対し、当該活動に関する情報の提供その他の協力をすること。
四  温室効果ガスの排出の抑制等のために国又は地方公共団体が行う施策に必要な協力をすること。

(都道府県地球温暖化防止活動推進センター)
地球温暖化対策の推進に関する法律第二十四条  都道府県知事は、地球温暖化対策に関する普及啓発を行うこと等により地球温暖化の防止に寄与する活動の促進を図ることを目的として設立された民法 (明治二十九年法律第八十九号)第三十四条 の法人又は特定非営利活動促進法 (平成十年法律第七号)第二条第二項 の特定非営利活動法人であって、次項に規定する事業を適正かつ確実に行うことができると認められるものを、その申請により、都道府県に一を限って、都道府県地球温暖化防止活動推進センター(以下「都道府県センター」という。)として指定することができる。
2  都道府県センターは、当該都道府県の区域において、次に掲げる事業を行うものとする。
一  地球温暖化の現状及び地球温暖化対策の重要性について啓発活動及び広報活動を行うとともに、地球温暖化防止活動推進員及び地球温暖化対策の推進を図るための活動を行う民間の団体の活動を助けること。
二  日常生活に関する温室効果ガスの排出の抑制等のための措置について、照会及び相談に応じ、並びに必要な助言を行うこと。
三  前号に規定する照会及び相談の実例に即して、日常生活に関する温室効果ガスの排出の実態について調査を行い、当該調査に係る情報及び資料を分析すること。
四  地球温暖化対策の推進を図るための住民の活動を促進するため、前号の規定による分析の結果を、定期的に又は時宜に応じて提供すること。
五  前各号の事業に附帯する事業
3  都道府県知事は、都道府県センターの財産の状況又はその事業の運営に関し改善が必要であると認めるときは、都道府県センターに対し、その改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
4  都道府県知事は、都道府県センターが前項の規定による命令に違反したときは、第一項の指定を取り消すことができる。
5  都道府県センターの役員若しくは職員又はこれらの職にあった者は、第二項第二号若しくは第三号に掲げる事業又は同項第五号に掲げる事業(同項第二号又は第三号に掲げる事業に附帯するものに限る。)に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
6  第一項の指定の手続その他都道府県センターに関し必要な事項は、環境省令で定める。

(全国地球温暖化防止活動推進センター)
地球温暖化対策の推進に関する法律第二十五条  環境大臣は、地球温暖化対策に関する普及啓発を行うこと等により地球温暖化の防止に寄与する活動の促進を図ることを目的として設立された民法第三十四条 の法人であって、次項に規定する事業を適正かつ確実に行うことができると認められるものを、その申請により、全国に一を限って、全国地球温暖化防止活動推進センター(以下「全国センター」という。)として指定することができる。
2  全国センターは、次に掲げる事業を行うものとする。
一  地球温暖化の現状及び地球温暖化対策の重要性についての二以上の都道府県の区域における啓発活動及び広報活動を行うとともに、二以上の都道府県の区域において地球温暖化対策の推進を図るための活動を行う民間の団体の活動を助けること。
二  日常生活に関する温室効果ガスの排出の実例に即して、日常生活に関する温室効果ガスの排出の抑制等のための措置を促進する方策の調査研究を行うこと。
三  前号に掲げるもののほか、地球温暖化及び地球温暖化対策に関する調査研究並びに情報及び資料の収集、分析及び提供を行うこと。
四  日常生活における利用に伴って温室効果ガスの排出がされる製品について、当該排出の量に関する情報の収集及び提供を行うこと。
五  都道府県センターの事業について連絡調整を図り、及びこれに従事する者に対する研修を行い、並びに都道府県センターに対する指導その他の援助を行うこと。
六  前各号の事業に附帯する事業
3  環境大臣は、第一項の指定をしようとするときは、あらかじめ、関係行政機関の長と協議しなければならない。
4  前条第三項、第四項及び第六項の規定は、全国センターについて準用する。この場合において、同条第三項中「都道府県知事」とあるのは「環境大臣」と、同条第四項中「都道府県知事」とあるのは「環境大臣」と、「第一項」とあるのは「次条第一項」と、同条第六項中「第一項」とあるのは「次条第一項」と読み替えるものとする。

(地球温暖化対策地域協議会)
地球温暖化対策の推進に関する法律第二十六条  地方公共団体、都道府県センター、地球温暖化防止活動推進員、事業者、住民その他の地球温暖化対策の推進を図るための活動を行う者は、日常生活に関する温室効果ガスの排出の抑制等に関し必要となるべき措置について協議するため、地球温暖化対策地域協議会(以下「地域協議会」という。)を組織することができる。
2  前項の協議を行うための会議において協議が調った事項については、地域協議会の構成員は、その協議の結果を尊重しなければならない。
3  前二項に定めるもののほか、地域協議会の運営に関し必要な事項は、地域協議会が定める。

(環境大臣による地球温暖化防止活動の促進)
地球温暖化対策の推進に関する法律第二十七条  環境大臣は、全国センター、地方公共団体、地域協議会その他関係団体と連携を図りつつ、地球温暖化の現状及び地球温暖化対策に関する知識の普及並びに地球温暖化対策の推進を図るための活動の促進に努めるものとする。
   第五章 森林等による吸収作用の保全等


地球温暖化対策の推進に関する法律第二十八条  政府及び地方公共団体は、京都議定書目標達成計画に定められた温室効果ガスの吸収の量に関する目標を達成するため、森林・林業基本法 (昭和三十九年法律第百六十一号)第十一条第一項 に規定する森林・林業基本計画その他の森林の整備及び保全又は緑地の保全及び緑化の推進に関する計画に基づき、温室効果ガスの吸収作用の保全及び強化を図るものとする。
   第六章 雑則


(措置の実施の状況の把握等)
地球温暖化対策の推進に関する法律第二十九条  政府は、地方公共団体及び民間団体等が温室効果ガスの排出の抑制等のための措置(他の者の温室効果ガスの排出の抑制等に寄与するための措置を含む。)の実施の状況を自ら把握し、及び評価することに資するため、把握及び評価の手法の開発並びにその成果の普及に努めるものとする。

(関係行政機関の協力)
地球温暖化対策の推進に関する法律第三十条  環境大臣は、この法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し、温室効果ガスの排出の抑制等に資する施策の実施に関し、地球温暖化対策の推進について必要な協力を求めることができる。
2  環境大臣は、この法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、関係都道府県知事に対し、必要な資料の提出又は説明を求めることができる。

(手数料)
地球温暖化対策の推進に関する法律第三十条の二  ファイル記録事項の開示を受ける者は、政令で定めるところにより、実費を勘案して政令で定める額の開示の実施に係る手数料を納付しなければならない。

(磁気ディスクによる報告等)
地球温暖化対策の推進に関する法律第三十条の三  事業所管大臣は、第二十一条の二第一項の規定による報告、第二十一条の三第一項の請求又は第二十一条の八第一項の規定による提供については、政令で定めるところにより、磁気ディスク(これに準ずる方法により一定の事項を確実に記録しておくことができる物を含む。以下同じ。)により行わせることができる。
2  事業所管大臣は、第二十一条の三第三項又は第四項の規定による通知については、政令で定めるところにより、磁気ディスクにより行うことができる。
3  主務大臣は、第二十一条の六第一項(第二十一条の八第六項において準用する場合を含む。)の請求又は第二十一条の七(第二十一条の八第六項において準用する場合を含む。)の規定による開示については、政令で定めるところにより、磁気ディスクにより行わせ、又は行うことができる。

(経過措置)
地球温暖化対策の推進に関する法律第三十一条  この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置を定めることができる。

(主務大臣等)
地球温暖化対策の推進に関する法律第三十一条の二  この法律における主務大臣は、環境大臣、経済産業大臣及び事業所管大臣とする。
2  この法律における主務省令は、環境大臣、経済産業大臣及び事業所管大臣の発する命令とする。
3  この法律による主務大臣の権限は、主務省令で定めるところにより、地方支分部局の長に委任することができる。

(罰則)
地球温暖化対策の推進に関する法律第三十二条  第二十四条第五項の規定に違反した者は、三十万円以下の罰金に処する。

地球温暖化対策の推進に関する法律第三十三条  第二十一条の二第一項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者は、二十万円以下の過料に処する。

   地球温暖化対策の推進に関する法律附則抄


(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第一条、第二条第一項、第二項及び第四項並びに第三条から第六条までの規定は、公布の日から施行する。

(検討)
第二条  政府は、京都議定書第六条1に規定する事業、京都議定書第十二条1に規定する低排出型の開発の制度及び京都議定書第十七条に規定する排出量取引を活用するための制度の在り方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

第三条 政府は、平成二十年までに、この法律の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

   附 則 (平成一一年一二月二二日法律第一六〇号) 抄


(施行期日)
第一条  この法律(第二条及び第三条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。

   附 則 (平成一四年六月七日法律第六一号)

 この法律は、気候変動に関する国際連合枠組条約の京都議定書が日本国について効力を生ずる日から施行する。ただし、第十六条を第三十二条とし、第十五条を第三十一条とし、第十四条を第三十条とする改正規定、第十二条の次に二条、一章、章名及び一条を加える改正規定(第二十六条、第二十七条及び第二十九条に係る部分に限る。)並びに第十一条及び第十条の改正規定は、公布の日から施行する。


   附 則 (平成一七年六月一七日法律第六一号) 抄


(施行期日)
第一条  この法律は、平成十八年四月一日から施行する。

(経過措置)
第二条  この法律による改正後の地球温暖化対策の推進に関する法律第二十一条の二第一項の規定は、平成十九年度以降に行う同項に規定する報告について適用する。

   附 則 (平成一七年八月一〇日法律第九三号) 抄


(施行期日)
第一条  この法律は、平成十八年四月一日から施行する。ただし、附則第十六条の規定は、この法律の公布の日又は地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律(平成十七年法律第六十一号)の公布の日のいずれか遅い日から施行する。

   附 則 (平成一八年六月二日法律第五〇号) 抄


(施行期日)
1  この法律は、一般社団・財団法人法の施行の日から施行する。
(調整規定)
2  犯罪の国際化及び組織化並びに情報処理の高度化に対処するための刑法等の一部を改正する法律(平成十八年法律第   号)の施行の日が施行日後となる場合には、施行日から同法の施行の日の前日までの間における組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律(平成十一年法律第百三十六号。次項において「組織的犯罪処罰法」という。)別表第六十二号の規定の適用については、同号中「中間法人法(平成十三年法律第四十九号)第百五十七条(理事等の特別背任)の罪」とあるのは、「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成十八年法律第四十八号)第三百三十四条(理事等の特別背任)の罪」とする。
3  前項に規定するもののほか、同項の場合において、犯罪の国際化及び組織化並びに情報処理の高度化に対処するための刑法等の一部を改正する法律の施行の日の前日までの間における組織的犯罪処罰法の規定の適用については、第四百五十七条の規定によりなお従前の例によることとされている場合における旧中間法人法第百五十七条(理事等の特別背任)の罪は、組織的犯罪処罰法別表第六十二号に掲げる罪とみなす。

   附 則 (平成一八年六月七日法律第五七号)

この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第二条、第三条、第七条及び第八条の改正規定は、公布の日から施行する。


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地球温暖化・環境問題:雨水利用は地球環境にいいのか

 下水道整備地域のうち、汚水と雨水の分流式を採用せずに合流式を採用している市町村においては、大雨などの際、下水道設備の処理能力を超えた場合に、汚水と雨水が直接河川に放流されるため、その富養化の原因にもなっています。

 この雨水を放流せずに各家庭で貯留することによって、植木への水やりや洗車などに利用し、あるいは、非常時の防火用水や断水時のトイレの水に利用することなどは、雨水の再利用や節約という観点だけでなく、上水道や下水道を処理する場合に必要とされるCO2の削減にも役立ちます。

 また、植木に潅水することによって水を地下に返したり、道路に打ち水をすることによって都市部のヒートアイランド化を少しでも緩和したりと、工夫することによって様々な地球にやさしい利用方法があります。

 これらのことからは、お勧め度5つ星にしたかったのですが、市販品は高価過ぎることから、減点をしました。
雨水タンク たかだか、200L程度の雨水を貯留するために数万円から数十万円も経費をかける必要性を感じません。ステンレスの貯留タンクなど何のために必要なのかと思います。上水を貯留する際にもそこまでの設備は必要としないでしょう。また、LCAでみても、製造・輸送過程で大きな環境付加を与えていることは、データーはありませんが明らかです。

トランク 日曜大工ができる人ならば、数千円で手に入る農業用のポリタンクやホームセンターで手に入る100L程度の収納ボックスを2,3個連結すれば同程度の水量の確保は可能です。

 また、樋から雨水を取水する器具についても高価過ぎます。メーカーは「空気中に含まれるごみや屋根の上のごみを含んだ初期雨水を排除する」ため、様々な機能を付加していますが、元々、庭に降る雨は空気中のごみを含んだものですし、屋根の上だけが特別に汚れているのではありません。

 どうしてもごみをカットしたい方は、タンクの入り口など適当なところに目の細かい網を組み込めばいいでしょう。市販品もその程度の機能です。また、樋からの雨水の引き込みは、樋の半分程度にのこぎりで切りこみを入れ、プラスチック板を差し込み、ホースに接合すれば完了です。

 ただ、本格的に日常生活の中で雨水利用をしようとすれば、2t程度のタンクを庭に埋め込む必要がありますし、これには重機の使用や清掃などのメンテナンス設備などを設ける必要があることから、素人では困難だと思いますので、業者の施工によることになるでしょう。

 私たちは、通勤や職場でのOAの利用、照明器具の使用、あるいは営業や配達での車の使用など誰もが大きく環境に負荷をかけながら働いています。これだけ地球を虐めて得たお金は有効に使いたいものです。

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地球温暖化・環境問題:石鹸vs合成洗剤、どちらが地球環境にいいのか

 「石鹸合成洗剤も環境に悪いのです。」そう言うと、意外に感じた方もいらっしゃるかもしれませんね。「そりゃ、石鹸に決まってるだろ!」って。

 それでは、少し詳しく見てみましょう。

 確かに、初期の合成洗剤は、ABS(分枝鎖型アルキルベンゼンスルホン酸塩)で河川などで微生物によって分解(生分解性)されにくいために、川に泡が大量発生し、この泡が空気中の酸素の河川水への溶解を阻害するために、河川の自浄作用を低下させて問題になりました。

 また、1970年代には、合成洗剤に含まれていたリンが、富栄養化の原因物質、すなわち水中の藻類や植物プランクトンを大量発生させる栄養源(=肥料)になって、結果的に酸素不足の水になってしまって、魚などが死ぬという事態を招き、特に琵琶湖で大きな問題になりました。

 このように、初期の合成洗剤は環境面に大きな問題を抱えていましたが、現在では、これらの問題は改善されて、LASや高級アルコール系、無リンを成分とするものに変化してきています。また、一時期、LAS(直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩)の奇形問題が取り上げられましたが、因果関係がないと結論付けられています。

 2001年に化学物質排出把握管理促進法(PRTR法)が施行され、LASが第一種指定化学物質に指定されていますが、下水処理場などで99%、その他の排水も水中の微生物で分解されてしまうため、人体や水生生物に影響を与えることはありません。「化学物質ファクトリーシート2003年度版」(環境省)


 さらに、メダカが石鹸水よりも合成洗剤が溶けた水の方が早く死ぬというショッキングな実験もありました。これは、石鹸の洗浄力が弱いことから、水中の硬度成分と結合してカルシウム石鹸(固形物)になり、界面活性剤としての能力が格段に落ちますが、合成洗剤は、界面活性剤としての効果は、石鹸の数倍強いことから、エラ呼吸をする魚は、界面活性効果の高い合成洗剤の場合に早く死ぬということから当然のことです。

 しかし、これをもって石鹸の方が生物にやさしいということにはならず、逆にBOD負荷は数倍高いことになります。つまり、石鹸が生分解性が高いからといっても、全く環境に無害ということではなく、水中の酸素を減らすことについては、合成洗剤の数倍大きいということです。

 また、石鹸に含まれる脂肪酸には発ガン性の危険性があることも指摘されていますが(ザックス有害物質データブック)、まあ、通常の使用状態なら問題もないことといえます。資源的な問題だけをとらえると、石鹸は合成洗剤に比べて数倍以上の油脂を使いますし、植物油脂から採取する高級アルコールの合成洗剤では、パームヤシなどの栽培のために熱帯林などが焼畑で失われています。

 結論的には、どちらを使用するにしても環境に負荷をかけているということであり、できるだけ使用
を控える必要があるということです。しかし、リサイクルという観点からは、廃油からつくる石鹸は、少しだけ環境にやさしいといったところでしょうか。

 現在では、環境問題に敏感なコープ神戸など各地の生協でも、改善後の合成洗剤に対しては、従来のような反対運動は行ってはおらず、大手企業の商品の糾弾だけを目的とする現在の運動とは、袂を分かちました。このことは、環境問題の運動がイデオロギーに流れがちな中にあって、きっちりと科学的な論証を踏まえた結果を大事にするという消費者運動の基本に基づいたものだと評価したいと思います。

 しかし、ある意味で自治体のバックアップを受け、公的な機関ともいえる一部の「消費者協会」なる団体が、科学的な根拠を示すことなく、今でも石鹸推進運動を継続していることについては、その団体の知性までも疑ってしまいます。


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地球温暖化・環境問題:家庭用生ごみ処理機は地球環境にいいのか

 最近、各自治体でも生ゴミ処理機への補助を行うところが多くなってきており、60数パーセントの市町村が購入補助を行っているようです。これは、「自治体の焼却炉で燃やすごみの量量を少しでも減らし、埋め立てなどの最終処分場を少しでも延命しよう。」という趣旨のようです。

 元々生ごみは、生物由来のため、市町村の焼却炉で燃やしたとしても、CO2の発生はゼロです。これは、「カーボンニュートラル」といって、化石資源以外の生物資源を燃焼することによって放出されるCO2は、植物の成長過程で光合成により大気中から吸収したCO2ですので、私たちのライフサイクルの中では大気中のCO2を増加させません。

【電気式生ごみ処理機】

電気式 家庭において電気式生ごみ処理機で処理をすると、当然、電気を使用することから、電力使用によるCO2を発生させることになります。

 2004年5月の環境省の『事業者からの温室効果ガス排出量算定方法ガイドライン』のうち「一般電気事業者に関する排出係数」では、0.378kg-CO2/kWh(平均値)のCO2を発生させるとしています。

 また、この電気式生ごみ処理機と現在のごみ処理「パッカー車で収集運搬を行い、焼却する方法」をLCAの手法で比較したところ、CO2の発生量は電気式で処理する方が多いことが、中村慎一郎教授(早稲田大学経済学部)や京都大学環境保全センターの計算で証明されています。 つまり、自宅で電気式の機械で処理するよりも、市町村の焼却炉で焼却した方が環境に良いということです。

 唯一、安井至教授(東京大学生産技術研究所)が1kgの生ごみを処理するのに1.5kwh/kg以下の電力使用ものは現在のごみ処理よりCO2の発生が低いと計算しており、これを根拠にして「全国地球温暖化防止活動推進センター」の事務局でもある「(財)日本環境協会」では、エコマーク商品として「家庭用」生ゴミ処理機の一部を認定していますが、これは明らかに間違いです。
日本環境協会エコマーク認定基準のNO125生ごみ処理機
 教授の計算では毎日パッカー車でごみ収集に来る「業務用」での比較計算であって、週に2,3回収集だけの「家庭用」との比較はされていないからです。
http://www.ne.jp/asahi/ecodb/yasui/CompostLCA.htm
 この点を(財)日本環境協会に問い合わせましたが、間違いを認めようとはせず、きっちりとした計算根拠を示さないあいまいな返事しか頂いておりません。

 また、教授のHPの中には、「生ゴミを一度出す機会を失うと、1週間保存していなければならない。」、「水びしゃびしゃのゴミよりも、運搬するのも楽だし、また焼却をするにしても、エネルギー的節約になる。」といった記載が見られますが、現実を知らないままの机上の理論としか言いようがありません。週1回だけの収集のところや生ごみ焼却のためにエネルギーを付加している市町村などないからです。

 現在の焼却炉は、ダイオキシン対策が取られた結果、800℃以上の燃焼温度で連続稼動しており、生ごみが投入されたからといって助燃材(エネルギーの付加)を行う必要はありません。また、現在、プラスチックを焼却しているところでは、低エネルギー対策ではなく、むしろ高エネルギー対策が必要であり、これは、環境省が今後、「プラスチックは燃えるごみ」とする方針で市町村を指導することから、増加する傾向にあります。

 冷蔵庫や洗濯機など、今となっては日常生活に欠かすことができなくなってしまったものは別としても、週2,3回ごみ収集が行われている状況で、なぜ、市町村が貴重な税金を使ってまでCO2を排出する機器に補助金を出す必要があるのでしょうか?

 「ごみを減らし、最終処分場を延命するため」でしょうか?それと、地球温暖化の影響とどちらが大きな問題なのでしょうか。そもそも、ごみの減量は、このようなまやかしの手法を取るのではなく、ドイツ並みの生産者責任の拡大や、リデュース(発生抑制)、リユース(再使用)、リサイクル(再利用)などの取組によって達成されるべきです。

【EM菌方式】

 EM菌とは、一つの菌の名称ではなく、生ゴミなどを分解する種々の菌を培養したものです。メーカーによっても、その内容は異なります。

 空気中の中には、無数とも言える菌が自然に生きていますので、少なくとも家庭で生ごみを堆肥化するための必需品ではありません。また、EM菌を使って一旦嫌気性発酵を行ってから、好気性発酵に移る生ごみの堆肥化の方法もありますが、お金と時間を無駄に使っています。好気性発酵だけで十分に堆肥化は可能です。

【コンポスト】

コンポスト ホームセンターなどで数千円で販売されているバケツをひっくり返したような容器がコンポストです。

 電気も使わず、製造過程や流通過程でのCO2排出量も低いものだと思えますので、お勧め度を100%にしたかったのですが、何分管理が難し過ぎます。

 これは、庭に少し埋め込み、そこに生ごみや土を入れていき、空気を好む好気性の微生物の働き
によって生ゴミを分解し、堆肥化するものです。しかし、容器の構造自体から通気性を確保するのが難しく、水分過多にならないように頻繁にかき混ぜる必要があります。

 これを少しでも怠ると、水分過多になり、空気を好まない嫌気性の微生物が繁殖し、CO2の21倍の温暖化ガスであるメタンガスが発生したり、悪臭の元である硫化水素が発生します。さらに、この臭いに引き付けられるように、ハエやアメリカミズアブなどが卵を産み付け、すぐに容器内はウジで溢れ返ります。また、嫌気性発酵となると好気性発酵に比べ、分解速度が極端に落ちるため、いつまでも生ごみの姿のまま残り、なかなか堆肥化へと向かいません。

 ポイントは、しっかりと投入する生ごみの水切りをし、嫌気性とならないように毎日撹拌するなど、管理を行うことです。

【土のう袋式】

土のう袋 ホームセンターなどで10枚数百円で売っている土のう袋を利用した堆肥化の方法です。これは、経費が余りかからず、庭のない方がベランダなどでもでき、手間もかからない方法なのでお勧めとしました。

 方法は、土のう袋の中に落ち葉(針葉樹やイチョウなど分解の遅いものはダメです。)を8分目ほど入れ、そこに水をかけてかき混ぜます。もし、米ぬかが無料か安価で手に入るようでしたら、生ごみの分解が早くなりますので、一緒に中に入れてかき混ぜてください(なくてもかまいません)。これだけで、下準備は完了です。

 後は、この落ち葉の中に生ごみを入れていくだけです。生ごみを入れた時に落ち葉と混ざるように一度かき混ぜるか、入れた後に袋の口を閉じて、外から数回混ざるように揉んでください。そして、レンガを2つ置くなど直接地面やベランダの床に触れないようにして、土のう袋を置いてください。

 これだけで、冬場以外なら4~7日程度で、生ごみは跡形もなく消えています。そして、3か月程度で落ち葉の形がなくなりますので、堆肥として完成です。4人家族でしたら、袋を2つぐらい用意しておいて、4日間入れたら、次の袋に入れていくとよいと思います。

 これは、コンポストの時と同じく好気性の微生物による発酵ですが、土のう袋が通気性に優れているため、ほとんど嫌気性にはなりません。また、例外的にウジなどの虫がわくことがありますが、これは、虫が生ごみを食べてそのフンが堆肥になるため、放っておいてもいいのですが、どうしても気になる方は、虫が卵を産み付けないように土のう袋をボロ布などで包んでおいてください。

 また、わいてしまったら、消石灰を真っ白にならない程度に適量を袋の中に入れかき混ぜ、生ごみの投入は止めてください。消石灰は強アルカリ性のため、ウジなどは数日で死んでしまいます。この場合、微生物も死んでしまい発酵が止まりますが、生ごみを投入すると直ぐに分解が再開されます。

【その他】

 他に、ミミズやゴキブリを使った生ごみ堆肥化の方法がありますが、これは個人の好みが入る世界だと思いますので、コメントはしません。堆肥化の効果としてはあるようです。


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地球温暖化・環境問題:屋上緑化は地球環境にいいのか

 日本における屋上緑化は、集約型緑化で、特に近年は、庭園や緑地・公園をつくる例が増えています。この場合の植物の使い方は、地上で行う緑化と同じため、集約的な管理が必要です。培土は厚くなり、層も多層になります。

 一方、自宅の屋上緑化としては、最近では、手軽にできる屋上緑化として、培土も薄くてすみ、乾燥にも非常に強いセダム類を使った例が増えてきています。

屋上 屋上緑化の目的をもう一度振り返ってみましょう。「ヒートアイランド化の防止」、「建物の断熱」といったことに少しでも寄与するところにあるのではないでしょうか。しかし、このベンケイソウ科セダム属の植物は、CAM型光合成を行うため、乾燥に耐えるために太陽の当たる日中は気孔を閉じています。このため水分の蒸散を行わず、蒸散効率も低く、「植物の蒸散によって周辺温度を下げる。」という屋上緑化の目的を達成することはできません。

 このことは、東京都環境科学研究所でも検証され、これを受け、従来から屋上緑化を推進してきた東京都は、セダム以外の植物を植えるよう働きかけていくこととしています。

 また、セダムは外来種のため、種子などが風や虫・鳥によって拡散し、周辺の植物の生態系に影響を与えることも考えられます。ブラックバスやブルーギルが各地の湖で在来種の魚を絶滅寸前にまで追い込んでいるように、セダムは繁殖能力も強いため、同じ事が起こらないとも限りません。

 同じ屋上緑化を行うのなら、乾燥にも強く、繁殖能力も強い、雑草による屋上緑化をお勧めします。雑草というと手入れをしない不精な人と思われるためか、日本では忌み嫌われていますが、環境先進国であるドイツでは、1970年代頃から粗放型緑化が主流となっています。

雑草公園 これは、自然に近い形で植栽され、ほとんど手を入れなくても維持・成長する植生です。使用する植物は、緑化場所の極端な状態に適応できる保水力の高い植物で、中部ヨーロッパの固有種などの苔、多肉植物(セダム)、ハーブ、草花で構成されていますが、自然の流れによって変化し、外から入った植物が根をおろすこともあります。この粗放的屋上緑化は通常、低コストで施工・維持管理が可能なものです。ドイツでは、屋上緑化に占める粗放型緑化の割合は90%に上っていますが、集約型は10%に過ぎません。

 かつて子供たちは、学校の行き帰りなどで、ぺんぺん草(音を鳴らす)や、えのころ草(握ると上下に動く)、おしろい花(落下傘・白化粧)、アレチヌスビトハギ(引っ付き虫)、クローバー(髪飾り)、タンポポ(種を吹き飛ばす)、スズメノテッポウ(笛)、カラスノエンドウ(笛)、ススキ(ふくろうを作る)、つくし(家で料理)などを使って友達同士で遊びながら雑草と触れ合っていましたが、今の子供たちの中には、雑草との遊び方を知らない子供も増えてきています。そもそも、雑草という名前の草も分類も存在しないわけですが、日本人の綺麗好きが高じて嫌われ者になったのでしょうか。

 キオソープ(雑草公園)と言う観念は日本では全くといっていいほど定着していませんが、雑草が生えるのは実に自然の営みではないかと感じています。最近では、唯一、へーベルハウスが「屋上に草原のある家」というコンセプトで発売を始めました。雑草による屋上緑化であれば、5つ星を付けたいと思っています。

屋上緑化情報

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地球温暖化・環境問題:小型風力発電は地球環境にいいのか

 風力発電については、大規模設備の300KWクラスのLCAでは、53gCO2の排出を行いますが、これは生産・設置にかかるものです(財 電力中央研究所「電中研レビュー第45号」2001.11)。家庭用の小型風力発電では、データーがありませんが微々たるものであると想像がつきますし、設置後は完全にクリーンなエネルギーに間違いありません。

 風力発電機には、小型・高性能で出力が大きいタイプ、回転音の静かな風車、耐風速が大きい風車など、幾つかの特徴があります。一般的には、羽根が2~3枚羽根風車は、高速回転可能で発電効率が高く、羽根が5~6枚の多羽根風車は、回転音が静かで頑丈などの特徴を持っています。

 しかし、家庭用の小型風力発電機の出力は、大きなものでも400Wであるため、家電製品で常時使用するようなケースには不向きです。また、この高出力タイプの発電機は、騒音が大きいため、住宅地で設置すると、ご近所からの苦情も気になるところです。エコなつもりが、エゴになってしまいます。

発電 また、発電力は風速の3乗に比例するので、一般的な市街地では平均風速が低いため、ほとんど役に立たない状況にあります。このため、2003年になって、風速2mでも発電を開始するものとして、神鋼電機から垂直回転軸タイプのジャイロミル型ブレード(風車)の製品が販売されており、これは音は静かなのですが、340Wの定格出力で価格は設置工事を含めて70万円程度であるため、太陽光発電と比較すると、かなりのコスト高となってしまいます。

 風力発電については、実益を求めるというよりも、むしろ環境問題を考えるシンボル的な製品としてとらえるのが正しいのではないかと思います。


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地球温暖化・環境問題:家庭用焼却炉は地球環境にいいのか

 家庭用焼却炉の使用やドラム缶等による焼却、野焼きなどについては、ダイオキシン対策のため、平成14年12月1日から使用が禁止されています。

 つまり、次の条件をすべて満たす焼却炉の場合には使用することができますが、これを満足させる家庭用焼却炉(数万円程度のもの)は販売されていません。(廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則第1条の7)

1. 空気取入口及び煙突の先端以外に焼却設備内と外気とが接することなく、燃焼室において発生するガス(以下燃焼ガス)の温度が摂氏800℃以上の状態で廃棄物を焼却できるものであること。
2. 燃焼に必要な量の空気の通風が行われるものであること。
3. 空気と遮断された状態で、定量ずつ廃棄物を燃焼室に投入することができるものであること。
(ガス化燃焼方式その他構造上やむを得ないと認められる焼却設備の場合を除く)
4. 燃焼室中の燃焼ガスの温度を測定するための装置が設けられていること。
5. 燃焼ガスの温度を保つために必要な助燃装置が設けられていること。

* 2004年10月27日付けで、形式的な要件が緩和されましたが、実質的な要件は同様です。 


 しかし、インターネットで検索してみると「800度以上で燃焼させるため、ダイオキシンを発生しない家庭用焼却炉」というものが販売されていますが、この商品は、上記のすべての基準を満たしていませんので、明らかに違法な商品です。

 確かにダイオキシンは800度以上で燃焼させると分解しますが、飛灰になったときや焼却終了時の温度が下がる時に再結合します。このため、各自治体も焼却炉のみならず焼却灰の取扱いにも神経を使っている状況です。

 このような違法な商品を使用すると、焼却した本人までが懲役3年以下又は300万円以下の罰金又はその併科に処せられますので注意してください。(廃棄物の処理及び清掃に関する法律第26条)

 ただし、次のような焼却などに限って例外的に認められています。(廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令第14条)

1. どんと焼きなどの地域の行事を行うために必要な焼却
2. 焼畑や畦草、魚網に付着した海産物など農業・林業及び漁業を営むためにやむを得ない焼却
3. 落ち葉等のたき火、キャンプファイヤー等その他日常生活を営む上で通常行われるもので、軽微な焼却(注:焼却炉は含みません。)
 
 かつては、ごみ焼却量の減量のため、多くの市町村は補助金を出して家庭用焼却炉の購入を奨励していましたが、法改正後は各家庭から回収している状況にあります。

 しかし、野焼きや家庭での焼却程度でこれまで死者や病人が出たことがないことからも、焼却炉の規制は神経質過ぎるように感じています。塩素系のプラスチック類だけを焼却禁止にし、落ち葉や紙類の焼却は認めても良かったのではないかと思います。

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地球温暖化・環境問題:太陽光発電は地球環境にいいのか

太陽光発電

 太陽光発電については、ソーラーパネルを生産し、設置するエネルギーと太陽光発電で取り出すエネルギーを比較する必要がありますが、安井至教授(東京大学生産技術研究所)のLCA試算では、大規模な架台をコンクリートや鉄骨で造らずに、屋根の上に設置するなら15~20年スパンで見るとCO2削減に貢献するとしています。

 また、(財)電力中央研究所のLCAデーターでは、3KWの屋根設置型で主に生産時に53gCO2を発生させるとしていますが(電中研レビュー第45号2001.11)、生産に関しての効率化が年々進んでいることや発電効率が高まっていることから、ますます効率的にCO2削減に貢献していくことでしょう。

 唯一の難点は、(財)新エネルギー財団や一部の自治体で補助金が出るとはいえ、一般の人が簡単に手が届く金額ではないというところでしょう。以前に比べると設置費用は格段に安くなっており、メーカー間の競争も厳しいことから、今後、性能は上がり、価格はさらに下がると予想できます。

 4人家族程度の家庭では、3~4KWのシステムが必要になってきます。これが安く設置できるようになれば、ますます普及に弾みが出るでしょう。

 ドイツでは、「再生可能エネルギー法」が2000年にでき、太陽光、風力、バイオマスなど再生可能なエネルギーで発電される電気の買取を電力会社に義務付けています。その後、より普及を推進する方向で改正され、発電内容によって異なりますが、太陽エネルギーによる電力買取価格は1KW当たり、5.7セント=約60円(2002年以降5%ずつ減少)となっています。この結果、太陽光発電など資源を利用しない発電が大幅に普及しています。

 日本においても、2003年4月1日から「電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法」(通称RPS法)施行されましたが、実態としては、余剰電力の買取価格は電力会社が決定していることや、RPS法の代行申請(環境価値の電力会社への転換)に応じない場合は、余剰電力の買取を拒否あるいは非常に低い単価での買取価格とするなど、法の趣旨を逸脱したような運用がなされている問題があります。

 この結果、買取価格は電力料金単価と同等(20数円程度)となっており、ドイツと比べるとかなりの開きがあります。もっとも、日本の太陽光発電システムの普及は世界でトップですが、RPS法が趣旨どおり運用されれば、一層の普及が進むことでしょう。

太陽光発電ソーラーシステム情報

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