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40福岡県

新日鉄エンジニアリングが生ごみから再生可能燃料で地球温暖化の原因対策

 地球温暖化の原因対策に大きく寄与するバイオエタノールを食品廃棄物である生ごみから作り出す新たな技術を、新日鉄エンジニアリングが日本で初めて実用化することに成功したと発表した。こうした技術は実証可能であったが、実用化レベルにまで高めたのは初めてであり、バイオエタノール専用プラント「食品廃棄物エタノール化プラント」の販売に乗り出すという。同社は2005年度から5カ年にわたり、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託を受け、「食品廃棄物エタノール化リサイクルシステム実験事業」を実施し、福岡県北九州市の実証プラントで技術開発を進めてきた。併せて、地球温暖化の原因対策のエタノールを3%混ぜた「E3ガソリン」も製造し、北九州市の公用車と同社の業務用車両約20台での走行試験も実施した結果、走行に何ら支障はなく、実用化に踏み切ることになった。トウモロコシやサトウキビなどのバイオマスといった生物由来の有機資源を原料にした再生可能燃料がバイオエタノールである。ガソリンに混ぜて使われるが、地球温暖化の原因となる温室効果ガスである二酸化炭素(CO2)排出量削減に効果があるため、地球温暖化の原因防止対策と共に、石油依存脱却につながる代替燃料として期待されているのが現状である。バイオエタノールの新技術は、家庭や事業所から分別収集した1日当たり約10トンの生ごみを破砕した上で水を加え、酵素を添加して含まれているデンプンを糖化し、この糖を酵母で発酵させることで、約500リットルのエタノールを製造することができるという。さらには、エタノールだけでなく、生ごみに含まれる植物油や動物油から回収油も約700キロ製造できるため、エネルギー回収効率が高いのも特徴だという。このプラントで生ごみを処理すれば、通常のごみ処理施設で焼却する必要もなくなり、焼却灰を高温で処理することもないため、地球温暖化の原因となる温室効果ガスである二酸化炭素(CO2)排出量削減にもつながる。国内では年間約2000万トンもの生ごみが排出されているが、つまようじなどの異物が含まれていたり、エネルギー回収が難しかったりするため、リサイクルされているのは約300万トンにすぎない。残りの約1700万トンのほとんどは焼却処理されているのが現状だという。しかし、仮に2000万トンすべての生ごみを新技術で処理したとすれば、約70万~100万キロリットルのエタノールを製造できるという。このため、地球温暖化の原因となる温室効果ガスである二酸化炭素(CO2)排出量削減に大きな効果があるため、地球温暖化の原因防止対策に繋がることになる。




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