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02青森県
青森県で地球温暖化の原因防止対策としての温泉熱活用
青森県青森市にある浅虫温泉で地球温暖化の原因防止対策として温泉熱を活用した温室効果ガスである二酸化炭素(CO2)削減のモデル施策を展開していた青森県は「温室効果ガスの削減効果は大きい」との結論を出した。この結果を受けて、青森県では本年度、青森県大鰐町とむつ市の両温泉地で新たに利用可能性を探ると発表した。全国有数の温泉地数を生かす取り組みで、青森県は地元のエネルギー資源による地域活性化を目指すという。青森県による利用可能性の調査は、エネルギーの「地産地消」を地域活性化につなげる総務省の「緑の分権改革」推進事業を活用したもので、両地域で温泉熱の有効な活用法を調べ、総事業費は約7000万円になる。青森県によると、大鰐温泉は湯温65度の塩泉で、町が源泉を管理している。むつ市については、温泉の配湯状況や権利関係を確認した上で、活用法を調べるという。青森県は2008年に地球温暖化の原因防止対策としての「青森県地中熱利用推進ビジョン」を策定しており、これに基づいて2009年度に浅虫温泉の大規模温泉施設や道の駅などでモデル施策を展開してきた。浅虫温泉では源泉に伏流水を混ぜて湯温を下げているため、モデル施策では配湯後の温泉と水道水を熱交換器内の隣り合う流路に流す方法を採用した。これによって温泉の温度を下げる一方で、温まった水道水をシャワーに回せるため、湯温を下げる水道代と暖房・給湯用の灯油代が浮く仕組みになっている。浅虫温泉の大規模施設では、熱交換器の導入に約1100万円がかかったが、光熱水費用が年間で900万円程度削減できるため、継続することで導入費用が回収できるという。青森県は今後、地球温暖化の原因防止対策として浅虫温泉の事業者に対し、熱交換器のリース事業を活用する案や熱交換器を融通し合う特別目的会社を設ける案を示す方針としている。積雪寒冷地の青森県は暖房の大半を化石燃料に依存する一方で、青森県内には東北最多の145か所ものエネルギーを埋蔵している温泉地がある。各都道府県が地球温暖化の原因防止対策で温室効果ガスであるCO2の排出削減に取り組む中、青森県では「温泉の宝庫」に着目した。青森県エネルギー開発振興課は「浅虫で得た成果を生かし、地球温暖化の原因防止対策としてのエネルギー資源を地域活性化に結びつけたい」としている。
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