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14神奈川県

地球温暖化の原因対策のバイオ燃料がアオコから高効率抽出

 地球温暖化の原因対策として、新たな研究が進んでいる。例えば、これまで厄介者でしかなかった湖や池の水面を埋めるアオコから、簡単に安くバイオ燃料を生み出す新技術の開発に電力中央研究所エネルギー技術研究所(神奈川県横須賀市)が成功したと発表した。新しい方法は、従来より約70倍も生産性が高いにもかかわらず、製造時の地球温暖化の原因などの環境影響も少ないという。大阪府東大阪市で開かれる日本化学会で発表し、水の浄化と地球温暖化の原因対策の一石二鳥になる「緑の原油」として数年後の実用化を目指す。同研究所では、スプレーの噴射ガスに使われる無害な溶剤ジメチルエーテルを20度で5気圧に加圧して液化し、アオコと混ぜ合わせる方法を考案した。この方法によると、溶剤の性質からアオコに自然に染み込み、乾燥・粉砕して細胞組織を壊さなくても、油分を溶かし出せることを確認できた。溶剤は減圧すれば蒸発するため分離・回収も簡単で、製造過程のエネルギー使用も激減するという。京都府京都市内の池のアオコを使った実験では、従来の方法ではアオコの乾燥重量の0.6%相当しか油分を抽出できなかったのに対し、新技術では約70倍の40%相当が抽出できる画期的な技術となっている。研究員は「6000種類以上の化学物質を調べて唯一目的にかなうのがジメチルエーテルだった。今後、大規模実験を行い、地球温暖化の原因対策のためにも実用化を急ぎたい」と話している。
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