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2008年02月

環境技術開発等推進事業

 環境省は、提案公募型の研究開発制度「環境技術開発等推進事業」の平成20年度新規研究開発課題の追加募集を平成20年2月15日~平成20年3月5日まで実施することにした。
 「環境技術開発等推進事業」は、環境省が開発すべき環境技術分野を特定し、これらの分野で国立試験研究機関、独立行政法人、民間企業が実施する研究・開発・実証課題を公募し、審査の上採択した課題に助成を行う制度。
 20年度についてはすでに、(1)基礎から実用化までの様々な段階にある研究開発について、行政ニーズに即した課題を環境省が提示し公募する「戦略一般研究」、(2)環境省が主体的・戦略的に行う行政主導の研究開発を行うため、予め研究課題を指定して公募するトップダウン型の「戦略指定研究」--の2タイプの技術開発に対して助成を実施するとして、19年10月12日~11月15日まで、課題募集が行われていた。
 今回の追加募集では、(1)の「戦略一般研究」領域に設定されている「地域枠」と、(2)の「戦略指定研究」(注)における「健康リスク評価分野」の研究開発課題を公募するもの。
 なお採択案件は外部専門家により構成される総合研究開発推進会議による審査結果を踏まえ、環境省が決定する。

(注)第1次募集では「戦略指定研究」領域として、(1)大気・都市環境、(2)水・土壌環境、(3)自然環境、(4)生態リスク評価--の4分野を助成対象としていた。

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「エコライフ・フェア2008」の出展団体を募集

 環境省は2008年6月の環境月間に実施する「エコライフ・フェア2008」の出展団体募集を開始した。
 「エコライフ・フェア」は6月の環境月間に環境省が開催する主要行事の1つで、行政、企業、民間団体がそれぞれ出展し、多彩な分野の環境保全への取組みや最新技術、環境に配慮したライフスタイルなどを親しみやすく展示している。
 08年は6月7、8日の両日、脱温暖化社会、循環型社会、自然環境保全に対する気づきを行動へ導くことをテーマに、東京都渋谷区の代々木公園ケヤキ並木、イベント広場で開催される予定。
 主催者企画としては、展示などを通じた地球温暖化防止循環型社会形成に関する取組みの紹介、著名人のエコライフトーク、シンポジウム・セミナーなどのステージイベントが予定されている。
 今回募集を行っているのは、NGO/NPOで40団体程度、企業・業界団体で30団体程度。
 出典希望団体は、「エコライフ・フェア2008開催の基本的な方針」と「エコライフ・フェア2007出展出典募集要項」の記載内容を承諾の上、3月17日(月)に開催されるエコライフ・フェア2008出展説明会に参加しなければならない。説明会へ参加する際は、事前に出展説明会案内連絡書に必要事項を記入の上、3月14日(金)までに、FAXで申し込むことが必要。宛先はエコライフ・フェア2008実行委員会運営事務局((株)ジェイコム内、FAX番号:03-3433-2480)

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6%削減目標達成へ 「京都議定書目標達成計画」の評価・見直し

 中央環境審議会地球環境部会と、産業構造審議会環境部会地球環境小委員会の合同会合は、日本が京都議定書の削減約束を達成するための基本方針を示した「京都議定書目標達成計画」の評価・見直しに関する最終報告を平成20年2月8日までに取りまとめた。
 この最終報告は、京都議定書で約束した6%の削減目標を着実に達成するため、現在不足すると見込まれている1.7%~2.8%(約2,200~3,600万t-CO2)の削減量を補うための追加対策を取りまとめたもの。
 主な追加対策とその効果は(1)産業部門による自主行動計画の推進(見込まれる削減効果:約1,900万t-CO2)、(2)住宅・建築物の省エネ性能の向上(同:約200万t-CO2)、(3)国民運動(同:約100万t-CO2)、(4)トッポランナー機器等の対策(同:約130万t-CO2)、(5)事業所等の省エネ対策の徹底(同:約300万t-CO2)、(6)自動車の燃費の改善(同:約350万t-CO2)、(7)中小企業の排出削減対策の推進(同:約170万t-CO2)、(8)農業・漁業、上下水道、交通流対策等(同:約100万t-CO2)、(9)都市緑化、廃棄物・代替フロン等3ガス等の対策(同:約360万t-CO2)、(10)新エネルギー対策の推進(同:約130万t-CO2)、--などで、追加された対策・施策を全力で取り組むことにより、約3,700万t-CO2以上の排出削減効果が見込まれ、6%削減目標は達成し得るとしている。

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国土交通省 路面電車の情報提供

 国土交通省は、平成20年2月12日~2月29日の間、広島電鉄の一部の電停において路面電車の利用者ニーズの高い情報を提供し、その有効性や課題等を検証する実証実験を行う。
 国土交通省では、都市内交通の円滑化、CO2、NOX排出等環境負荷の軽減、超高齢社会への対応といった観点から、都市内の公共交通機関の整備に対する支援や公共交通利用促進のための各種取り組みを関係局の連携により推進するとしている。
 その取り組みの一環として、情報技術を活用した路面電車等の公共交通機関の利用を促進するためのシステムの開発に取り組んでいます。
 今回の実証実験は、路面電車の利便性・速達性・定時性を向上させ、利用の促進を目的に、(1)電車の情報提供実験(行き先、到着予想時間、車種)、(2)電車の混雑情報提供実験(混雑ランク)(3)電車とバスとの運行調整による乗り継ぎ円滑化実験、--が実施される予定

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NGO・企業と地方自治体が連携して行う循環型社会

 環境省は、平成20年度助成対象となる循環型社会形成に向けての地域の取組みを20年2月8日から開始した。
 対象となるのは、(1)NGO・NPOや事業者が地方公共団体と連携して行う取組みで、(2)廃棄物のリデュース(削減)・リユース(再利用)・リサイクルグリーン購入の推進など循環型社会の形成をめざしている、(3)他地域のモデルとなるような創意工夫がされている、(4)20年度中に具体的な実証事業を実施できる、(5)助成が終了しても活動が継続できる--などの条件を満たした活動。
 実証事業に採用されると、1事業あたり100~1,000万円の範囲で事業の立ち上げ経費などが環境省から支給される。ただし事業実施期間は報告書の作成も含めて、21年3月31日までと設定されている。
 なお応募できるのは民間法人や任意団体で、国や地方公共団体は対象外。
 応募の締め切りは20年3月19日。応募団体・事業者は申請様式に沿った応募書類を該当する地方環境事務所に郵送で提出することが必要

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水俣病の教訓を伝えるための普及啓発セミナー

 環境省は、平成20年3月1日に丸ビルホール(東京都千代田区)で、水俣病の教訓を伝えるための普及啓発セミナーを開催する。時間は13時から17時まで。
 同省は、8年度から14年度まで、インドネシア、フィリピン、タイ、中国、ヴェトナムで「水俣病経験の普及啓発セミナー」を開催したほか、15年度からはこれらの国の行政官を日本に招聘しての研修事業、国内の教職員や学生を対象にしたセミナーを開催。水俣の経験を内外に広く伝える取組みを継続してきた。
 今回のセミナーは、教育関係者、環境・教育を学ぶ学生、NPO、環境問題に関心のある一般市民を対象にしたもの。
 プログラムとしては、(1)水俣市立水俣病資料館の語り部・永本 賢治さんと新潟県立環境と人間のふれあい館の語り部・近 四喜男さんによる講話、(2)新潟、水俣、東京で進んでいる教育実践・普及啓発の事業について、実践団体等からの事例発表が予定されている。
 参加希望者は事前にセミナーホームページの参加申し込みフォームかFAXにより登録することが必要。宛先は(財)水と緑の惑星保全機構(担当: 島田、遠藤、FAX番号:03-3433-4510)

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国内初 非接触給電ハイブリッドバス

 (独)交通安全環境研究所を中核的研究機関として産官学連携の「次世代低公害車開発・実用化促進プロジェクト」を実施している国土交通省は、プロジェクトの対象車種の一つである非接触給電ハイブリッドバス(車両の開発は日野自動車(株))が、日本空港ビルデング(株)、京浜急行バス(株)、羽田京急バス(株)の協力を得て、2月15日より羽田空港のターミナル間の無料連絡バスとして実際に運行すると発表した。
 非接触給電ハイブリッドシステムは、路面等に埋め込んだ給電装置から電磁誘導により、非接触(充電用のコード等を用いない)で車両側のバッテリーに急速に大量充電するもの。 外部から充電することにより、電気駆動の割合を増やし、排出ガス低減性能・燃費性能が格段の向上が見込まれている。
 運行は2週間程、その間に環境性能、操作性、乗り心地等についてデータが収集され、今後の車両の改良等に活用される予定。

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E10対応自動車 国内初の公道試験

 国土交通省は、平成20年2月6日 日産自動車(株)から申請のあったE10対応車(注)について、道路運送車両の保安基準第56条第4項に基づく試験自動車として国土交通大臣認定を行った。これにより、E10対応車が国内で初めて公道を走行することになる。
 今回の公道走行試験は、(財)十勝圏振興機構が規格外の小麦やてんさいを原料として製造したバイオエタノールをガソリンに10%混合することによりE10燃料を製造し、これを使用して北海道十勝地方において実施される。
 試験により得られた部品の劣化状況の有無や排出ガス試験データなどは、国土交通省に報告され、道路運送車両の保安基準の検討に活用される。【国土交通省】

(注)燃料としてガソリンにエタノールを10%まで混合したものを使用することができる自動車のこと。このような自動車を実用化することは、バイオエタノールの普及を進め、CO2排出量の低減が期待されている。

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京都議定書目標達成計画関係の20年度予算案

 日本が京都議定書の削減約束を達成するための基本方針を示した「京都議定書目標達成計画」にもとづく、2008年度予算案が内閣官房の取りまとめにより、07年2月6日までにまとまった。
 この取りまとめは京都議定書の目標達成に向けての各府省の施策や事業を、(1)京都議定書にもとづく6%削減約束に直接効果がある、(2)温室効果ガスの中長期的削減に効果がある、(3)主目的が温暖化対策でないものの結果として温室効果ガスの削減に寄与する、(4)日本の排出削減には効果がないが、対策や研究、国際連携の基盤的施策となる--の4つに分類。
 (1)には経済産業省の電源立地地域対策交付金、農林水産省の森林環境保全整備事業、環境省の京都メカニズムクレジット取得事業などが含まれ、予算総額は5,194億円(19年度予算額:5,093億円)。対策分野別ではエネルギー供給部門の対策が約2,036億円(約39%)、森林吸収源に関する施策が約1,853億円(約36%)を占めている。
 また(2)には文部科学省の高速増殖炉サイクル技術、農林水産省の緑の雇用担い手対策事業などが含まれ、予算総額は3,095億円(19年度予算額:2,764億円)、(3)には農林水産省の治山事業費、環境省の循環型社会形成推進交付金などが含まれ、予算総額は3,430億円(19年度予算額:3,777億円)、(4)には文部科学省の地球観測衛星の開発に必要な経費、環境省の地球環境研究総合推進費などが含まれ、予算総額は447億円(19年度予算額:410億円)となっている。

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298件めまでの京都メカニズム案件を承認

 経済産業省に申請されていたクリーン開発メカニズム(CDM)プロジェクト13件が、、平成20年2月1日までに「京都メカニズム推進・活用会議」に承認され、日本政府の正式なプロジェクトとなった。
 CDMは各国の削減目標達成のための市場原理を活用した国際的な仕組み「京都メカニズム」の1つで、先進国と途上国が共同で温室効果ガス排出削減プロジェクトを実施し、達成された温室効果ガス削減分の一部(認証排出削減量)を先進国が自国の削減量として充当することを認める制度。
 日本政府の正式なプロジェクトとなるためには温暖化対策関連省庁のいずれかに承認申請を提出し、関連省庁が共同で開催する「京都メカニズム推進・活用会議」で承認されることが必要。
 今回承認されたのは、大和証券SMBCプリンシパル・インベストメンツ(株)が申請した(1)中国貴州省でのシャパ2万キロワット水力発電プロジェクト(年平均CO2排出削減量:CO2換算で5.8万トン)、三菱重工業(株)が申請した(2)中国寧夏回族自治区呉忠市での寧夏太陽山4万5,000キロワット風力発電プロジェクト(同:7.6万トン)、三菱UFJ証券(株)が申請した(3)インドネシア スマトラ島でのバイオガス回収・発熱利用プロジェクト(同:4万トン)、三菱商事(株)が申請した(4)中国山東省での4万8,000キロワット廃ガス回収発電プロジェクト(同:32万トン)、ナットソース・ジャパン(株)が申請した(5)韓国江原道東海市での東海1,000キロワット太陽光発電プロジェクト(同:0.06万トン)、丸紅(株)が申請した(6)中国江蘇省宜興市での江蘇省蛟橋セメント廃熱回収プロジェクト(同:2.2万トン)、(7)中国江蘇省宜興市での宜興市双龍セメント廃熱回収プロジェクト(同:4.5万トン)、日本カーボンファイナンス(株)が申請した(8)Central de Residuos do Recreioランドフィルガスプロジェクト(同:10.8万トン)、三菱UFJ証券(株)が申請した(9)タイでのPower Prospect社9,900キロワット籾殻発電事業(同:3.4万トン)、住友商事(株)が申請した(10)中国甘粛省での6万キロワット水力発電プロジェクト(同:21.7万トン)、東京ガス(株)が申請した(11)中国での湖北京蘭集団1万2,000キロワットセメント廃熱利用発電プロジェクト(同:6.9万トン)、日揮(株)申請した(12)中国内蒙古自治区での内蒙古億利冀東混合原料にカルシウムカーバイド残渣を利用したクリンカー製造プロジェクト(同:37.7万トン)、(13)中国浙江省での浙江衢州巨泰 混合原料にカルシウムカーバイド残渣を利用したクリンカー製造プロジェクト(同:17.3万トン)--の13件のプロジェクト。
 今回の承認分までで、日本の正式な京都メカニズム承認案件数は298件、全承認プロジェクトの年平均CO2排出削減量の合計はCO2換算で11,196万トンとなった。

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