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地球温暖化のメカニズム
途上国の開発ニーズに便益をもたらす温室効果ガス削減の実現を合意
2007年7月31日から8月3日にかけて、環境省、タイ天然資源環境省、オーストラリア・グリーンハウス・オフィス(AGO)、国連アジア太平洋経済社会委員会(UNESCAP)、(社)海外環境協力センター(OECC)の共催による「第17回地球温暖化アジア太平洋地域セミナー」がタイのバンコクで開催された。
今回のセミナーは「気候と開発のためのグッドガバナンス:コベネフィッツ(注1)の実現と適応(注2)措置の開発政策への統合に向けて」をテーマにしたもので、20か国の23機関から、気候変動、開発計画担当の行政官や専門家ら約80名が出席した。
途上国の開発ニーズを満たしながら、気候変動の緩和(注3)策と適応策を実施するための方法について議論が行われ、(1)気候変動対策と開発の統合的計画・実施による、緩和(温室効果ガス削減)策でのコベネフィッツの実現、(2)開発計画の策定・実施過程への適応活動の組込み(適応の開発への主流化)を積極的に進めていくことが合意された。また、各国の既存の取組みの整理、優良事例の収集、コベネフィッツと適応に関する情報の拠点(プラットフォーム)づくりが提案され、これらの内容が議長総括にまとめられた。【環境省】
(注1)「コベネフィッツ」は温室効果ガス排出削減を行うついでに得られる、エネルギー効率改善、大気汚染改善などの他分野の好ましい効果のこと。相乗便益ともいう。環境破壊の抑止、貧困・地域格差解消など、途上国が抱える開発問題に関してコベネフィッツが実現すると、途上国側の温暖化対策・CDMに対する主体性を高めることができると期待されている。
(注2)「適応」は海面上昇に伴う堤防建設など、気候変動によってもたらされる悪影響への対応策。これまでの条約交渉で、途上国側には先進国に途上国の適応策支援を期待する声が多い。
(注3)「緩和」は温室効果ガス排出削減・吸収増加策。
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