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地球温暖化のメカニズム

日本とガイアナ共和国の環境・気候変動分野での協力強化

 安倍首相とバラット・ジャグデオ・ガイアナ共和国大統領は、2007年6月26日夕方に行った首脳会談の後、その成果として、両国政府が環境・気候変動分野での協力を強化するとした共同声明に署名した。
 会談では、安倍首相がG8サミットで提案した気候変動問題に対する長期戦略「美しい星50(注1)」の内容を説明したことに対し、ジャグデオ大統領は、海面上昇や洪水など、ガイアナが気候変動により直面する被害に懸念を表明。環境・気候変動分野での協力を日本に要請したため、安倍首相は環境行政に携わるガイアナの若手指導者数名を日本に招聘する意向を示すことで応えた。
 これを受けた共同声明の内容には、(1)両国が環境・気候変動分野での協力を一層推進すること、(2)両国が特に「気候変動の緩和策(注2)」、「適応策(注3)」、「生物多様性保全」の3分野に重点的に取り組むこと、(3)日本の技術・経験が環境・気候変動問題の解決に重要な役割を果たすこと、環境対策を経済政策全体の中で行う必要性があることで両国の認識が一致したこと、(4)両国が「”美しい星50”の内容に沿った取組みのカリコム(カリブ共同体)諸国を含む他国への働きかけ」、「持続可能な森林経営」、「水と衛生」の3分野で具体的な協力を行うこと--が盛りこまれた。【外務省】

(注1)「美しい星50」は、(1)2050年までに、世界全体の温室効果ガスの排出量を半減させることを目標として、革新的技術の開発と、環境に調和したライフスタイル・社会システムづくりに日本が積極的に取組み、その成果を「日本モデル」として世界に発信すること、(2)京都議定書が規定していない2013年以降の気候変動対策の国際的な枠組みを、経済発展と両立可能で、各国の削減能力・事情に配慮した柔軟で多様性のある内容とし、全主要排出国の参加が得られるものとすること、(3)07年度中に京都議定書目標達成計画を見直し、「1人1日1キログラムの温室効果ガス削減」を目標とした国民運動を新たに日本国内で展開していくこと--の3点を包括的な政策として示したもの。
(注2)温室効果ガス排出削減・吸収増加策。
(注3)海面上昇に伴う堤防建設など、気候変動によってもたらされる悪影響への対応策。これまでの条約交渉で、途上国側には先進国に途上国の適応策支援を期待する声が多い。




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