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地球温暖化のメカニズム

05年度の日本の温室効果ガス総排出量確報値を公表

 環境省は2007年5月29日、05年度の日本の温室効果ガス総排出量確報値を、二酸化炭素換算で13億6,000万トンと発表した。
 この数値は、京都議定書の基準年である1990年度の総排出量12億6,100万トンを7.8%(9,900万トン)上回り、04年度との比較でも約300万トン(0.2%)増を示しているもの。
 04年度からの増加原因としては、厳冬による暖房需要増で、家庭部門や民生業務その他部門のエネルギー消費量が大きく伸びたことがあげられている。また、03年度の原発長期停止以来、原発利用率が完全に復旧せず、火力発電の割合が増えていた影響も続いていたことが指摘されている(注1)。
 05年度の原発利用率は71.9%だったが、利用率が計画どおり84.1%だった場合には、総排出量は基準年比5.5%増だったという(注2)。
 なお、総排出量のうち、エネルギー起源二酸化炭素の総計は12億300万トン。
 その部門別排出量は、産業部門が90年度比5.5%減の4億5,600万トン、運輸部門が同18.1%増の2億5,700万トン、オフィスビルなどの民生・業務その他部門が同44.6%増の2億3,800万トン、民生・家庭部門が同36.7%増の1億7,400万トン、発電所などのエネルギー転換部門が15.7%増の7,850万トンで、産業以外の各部門で排出量が増加していた。【環境省】

(注1)原発の利用率は1995年度以降、80%台が維持されてきたが、02年度に多くの原発で自主点検記録不正やひび隠しが判明したことで事態が一変。各原発で不正問題に対応した定期検査が開始されたことにより、設備利用率は02年度には70%台、03年度には50%台まで落ち込んだ。その後、原発の運転再開により、04年度は68.9%、05年度は71.9%に復旧した。
(注2)04年度の原発利用率が計画どおりの81.4%だった場合の総排出量は基準年比4.8%だったことが見込まれている。このため、04年度と05年度の原発利用率がともに計画どおりだった場合、05年度の総排出量は04年度より0.7%増となっていた計算。




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