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雨水利用
地球温暖化・環境問題:雨水利用は地球環境にいいのか
下水道整備地域のうち、汚水と雨水の分流式を採用せずに合流式を採用している市町村においては、大雨などの際、下水道設備の処理能力を超えた場合に、汚水と雨水が直接河川に放流されるため、その富養化の原因にもなっています。
この雨水を放流せずに各家庭で貯留することによって、植木への水やりや洗車などに利用し、あるいは、非常時の防火用水や断水時のトイレの水に利用することなどは、雨水の再利用や節約という観点だけでなく、上水道や下水道を処理する場合に必要とされるCO2の削減にも役立ちます。
また、植木に潅水することによって水を地下に返したり、道路に打ち水をすることによって都市部のヒートアイランド化を少しでも緩和したりと、工夫することによって様々な地球にやさしい利用方法があります。
これらのことからは、お勧め度5つ星にしたかったのですが、市販品は高価過ぎることから、減点をしました。
たかだか、200L程度の雨水を貯留するために数万円から数十万円も経費をかける必要性を感じません。ステンレスの貯留タンクなど何のために必要なのかと思います。上水を貯留する際にもそこまでの設備は必要としないでしょう。また、LCAでみても、製造・輸送過程で大きな環境付加を与えていることは、データーはありませんが明らかです。
日曜大工ができる人ならば、数千円で手に入る農業用のポリタンクやホームセンターで手に入る100L程度の収納ボックスを2,3個連結すれば同程度の水量の確保は可能です。
また、樋から雨水を取水する器具についても高価過ぎます。メーカーは「空気中に含まれるごみや屋根の上のごみを含んだ初期雨水を排除する」ため、様々な機能を付加していますが、元々、庭に降る雨は空気中のごみを含んだものですし、屋根の上だけが特別に汚れているのではありません。
どうしてもごみをカットしたい方は、タンクの入り口など適当なところに目の細かい網を組み込めばいいでしょう。市販品もその程度の機能です。また、樋からの雨水の引き込みは、樋の半分程度にのこぎりで切りこみを入れ、プラスチック板を差し込み、ホースに接合すれば完了です。
ただ、本格的に日常生活の中で雨水利用をしようとすれば、2t程度のタンクを庭に埋め込む必要がありますし、これには重機の使用や清掃などのメンテナンス設備などを設ける必要があることから、素人では困難だと思いますので、業者の施工によることになるでしょう。
私たちは、通勤や職場でのOAの利用、照明器具の使用、あるいは営業や配達での車の使用など誰もが大きく環境に負荷をかけながら働いています。これだけ地球を虐めて得たお金は有効に使いたいものです。
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