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地球温暖化のメカニズム
地球温暖化の温室効果ガス総排出量確定値
環境省は、2007年度(平成19年度)の日本の地球温暖化の温室効果ガス総排出量速報値を、二酸化炭素換算で計算すると13億7,400万トンになったと発表した。京都議定書の規定による基準年(CO2、CH4、N2Oは1990年、HFCs、PFCs、SF6は1995年)地球温暖化の温室効果ガスの総排出量と比べると、エネルギー起源二酸化炭素については、業務その他部門、家庭部門、運輸部門などからの排出量が増加したことなどにより、地球温暖化の温室効果ガス総排出量としては9.0%上回っている。前年度の地球温暖化の温室効果ガス総排出量と比べるても、約2.4%(約3,200万トン)増加している。また、各国が参加して締結した京都議定書に基づく吸収源活動の排出・吸収量は、2007年度は4,070万トン(うち森林4,000万トン、都市緑化等70万トン)。これは、地球温暖化の温室効果ガス基準年総排出量の3.2%に相当する。こうしたことから、地球温暖化の温室効果ガスの削減目標については、その達成が非常に困難になってきているといえる。一方、アメリカ環境保護庁(EPA)は、「アメリカ 温室効果ガス排出量および吸収源目録:1990-2007年」と題する報告書(最終版)を公表した。報告書は、各界からのコメントを踏まえたもので、気候変動枠組条約事務局に提出された。2007年の温室効果ガス排出量(6種類のガスの合計)はCO2換算で71億5000万トンとなり、2006年から1.4%増加した。1990年から2007年にかけては、17.2%の増加であった。増加の主な原因は、燃料・電力消費に伴ってCO2排出量が増加したこと。具体的には、(1)2006年に比べ、2007年は、冬が寒く、夏が暑かったため、燃料や電気の需要が増加した、(2)発電用化石燃料の消費量が増加した、(3)水力発電が減少(14.2%減)したことが主な要因とされている。さらに、ドイツ連邦環境省は、2008年の温室効果ガス排出量予測値を発表。排出量は1990年比23.3%減となり、京都議定書における目標値21%減をクリアしたことが明らかになった。ドイツには、京都議定書の目標として、2008年から2012年までの温室効果ガス平均排出量を1990年比21%減とすることが求められている。これらの予測値の算出は連邦環境庁が担当し、詳細結果は、2010年初めに公表される。概要は下記の通り。2007年比では1.2%減。この減少の大部分はCO2によるもので、1.1%減に相当する940万t減であった。CO2排出量は、2008年の温室効果ガス排出量の88%を占めている。トローゲ連邦環境庁長官は、「CO2排出量が減少した要因としては、石炭と褐炭の需要が減ったことと、天然ガスと再生可能エネルギーの利用が増えたことが挙げられる」とコメントした。2008年の一次エネルギー需要は約1%増加したにも関わらず、CO2排出量は1.1%減となったことが注目に値する。これは、液体系燃料の使用が増加する一方で、石炭や褐炭の売り上げ量が減少したことが要因にある。企業や一般家庭における発電や熱生産に天然ガスの利用が増え、更に発電所や鉄鋼産業などにおける石炭の役割が減少している。実際には、2007年比で、石炭の利用は7%減、褐炭の利用は3.5%減となっている。再生可能エネルギー源は、1次エネルギー需要の7.4%を供給している。2008年のメタン排出量は、変化なし。廃棄物処理からのメタン排出量は5%減だが、家畜の飼育に伴う排出量は増加している。農業や化学産業から多く排出されるN2Oの排出量は、2007年比5%減である。PFCは、特にアルミニウムと半導体の生産で減少、5.3%減。HFC排出量は、冷却関係の利用増で4.5%増となっている。SF6は、2.8%増となっている。
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