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地球温暖化のメカニズム

06年の地球全体と日本のオゾン層状況報告書

 気象庁は2006年の地球全体と日本のオゾン層の状況をまとめた「オゾン層観測報告:2006」を07年6月5日までにまとめた。
 地球全体のオゾン層の長期的な傾向としては、低緯度地域以外でオゾン全量(ある地点の上空のオゾン総量)の減少が、1980年代から90年代前半にかけて進み、90年代半ばから現在にかけても、少ない状態が継続していることが報告されている。
 また06年の観測結果としては、(1)南極のオゾンホールが発達し、最大時の面積が観測史上2位の大きさとなったこと、(2)北緯60度以北の北半球高緯度地域で大規模なオゾン減少が観測されなかったこと--などが報告されており、このうち、06年の南極上空のオゾンホールが大規模に発達したことについては、「成層圏のオゾン層破壊物質量が依然として多い中で、オゾン破壊を促進する成層圏のマイナス78℃以下の低温域が広範囲に広がったため」と原因が分析されている。
 日本上空のオゾン量については、90年代半ば以降ほとんど変化がないか緩やかな増加傾向にあることが示されたが、一方で、オゾン量が減少していないにもかかわらず、国内の紫外線量が90年代初めから増加傾向を示しているとことが報告されている。その原因としては、大気中のエーロゾル(注1)量の減少や天気の状況変化が影響している可能性があげられている。
 さらに今回の報告では、世界気象機関(WMO)と国連環境計画(UNEP)が06年8月に公表した、オゾン層の状況と今後の見通しに関する報告「オゾン層破壊の科学アセスメント:2006」の総括要旨の日本語訳が参考文献として巻末に添付されている。【気象庁】

(注1)大気中に浮遊する液体や固体の微粒子




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