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地球温暖化のメカニズム

地球温暖化・環境問題:北極海の一部で参照値より20%以上オゾン全量が減少

 気象庁は2007年4月20日、札幌、つくば、那覇--の国内3地点と南極・昭和基地で実施している上空オゾン量、地上に到達する有害紫外線強度についての07年3月の観測結果を発表した。


 07年3月の観測による、国内3地点の月平均オゾン全量(ある地点の上空のオゾン総量)は、参照値である1971~00年の月別平均値と比較すると、札幌で多く、つくば、那覇で並だった。


 また、国内3地点の日積算紅斑紫外線量(注1)の月平均値は、参照値である観測開始(注2)~06年の月別累年平均値と比べると、札幌、那覇では並だったが、つくばでは多く、3月の平均値としては観測開始以来最も大きい1平米あたり1.65キロジュールを記録した。


 国内全域の日最大UVインデックス(注3)の月平均値のデータでは、紫外線が強いことを示す6~7の領域が小笠原諸島、南西諸島で見られた。また東北、北陸、山陰、対馬、南西諸島の一部で、97~06年の月別累年平均値に比べ、UVインデックスの値が10%以上低くなった地域が見られた。


 米国・航空宇宙局(NASA)のアースプローブ衛星のデータと気象庁の観測値から作成した全世界の月平均のオゾン全量分布について、参照値である1979年から1992年の月別平均値との偏差を解析した結果では、アラスカ付近で10%以上オゾン全量が増加した地域が見られた一方で、南極大陸周辺、北極海周辺では10%以上オゾン全量が減少した地域が出現。特に北極海の一部で20%以上オゾン全量が減少した地域が確認された。

(注1)紫外線が人体へ及ぼす影響の度合を示す量。紫外線が人体に及ぼす影響は波長によって異なるため、280~400ナノメートルの波長範囲について、波長ごとに波長別紫外線強度に人体への相対的影響度を掛け、積算して求める。
(注2)日積算紅斑紫外線量の観測開始は、札幌、那覇が91年、つくばが90年、昭和基地が93年。
(注3)紅斑紫外線量を日常使いやすい数値にしたもの。気象庁では上空のオゾン量データや、気象台やアメダスで観測された気象データなどを基に毎時の数値を推定している。




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