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棲家を変える動植物
地球温暖化の影響で棲家を変える動植物
動物や植物は、それぞれ自らの生態に適した地域に生息していますが、地球温暖化が進んでいくと北半球では、さらに北又は高地に移動しなければ生きていくことできなくなります。
樹木が種子を飛ばして分布を広げる速度は、40m/年から最高でも約2km/年といわれており、温暖化によって1.5~5.5km/年で移動する気候帯にはとても追いつくことができません。また、高山植物なども、地球温暖化の影響で下から徐々に生息域を高めてくる植物との生存競争を強いられています。
地球温暖化の影響が南極でも
地球温暖化は、自力で動ける動物にとっても、山岳や海峡などの地形や、都市や道路などの人工物が移動の障壁となります。このため、分布限界に位置する種や高山などに孤立して存在する種などは、行き場を失い絶滅するおそれがあります。
南極圏外の島々では、海とコロニーの間を行き来してオキアミを運ぶアデリーペンギンが生息していますが、この30年間で、つがいが3万2千組から1万1千組に急減し、以前の3分の1までになりました。地球温暖化の影響で、このアデリーペンギンが減る代わりに、本来であればもっと温暖な気候である亜南極地帯に住むジェンツーペンギンがどんどん増えつつあります。(NATIONAL GEOGRAPHIC 2004.9)
地球温暖化の影響が日本でも
地球温暖化の影響は、日本においても、亜熱帯性のチョウやセミなどの昆虫の生息地域が日本列島を少しずつ北上しており、分布地図に大きな変化が起きています。昆虫のなかでも、チョウは愛好家が多く、飛行距離が長いことから、分布の変化を指摘する報告が全国的に相次いでいますが、研究者の間で早くから分布の北上を指摘されているのが、ナガサキアゲハです。また、クマゼミの生息地域も北上しており、そのほか数多くの亜熱帯性の生物の北上が報告されています。
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